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災害・地震アーカイブ

0001-01-01

FukushimaNuclearPlantBomb2.jpg このカテゴリーには東日本大震災 (東北関東大震災) をはじめとする地震・災害などに関する話題をあつめています. (投稿順にならべているので,2011 年 3 月現在,東日本大震災関連の項目は末尾のほうにあります. なお,震災ボランティア等に関しては 「東日本大震災支援情報ブログ」 を開設しました. 上位のカテゴリーは社会・経済です.

EAQuakeKesennuma0.jpg なお,このページは 災害・地震 アーカイブ のページの先頭に表示されるように,意図的に投稿日時を 0001-01-01 00:00:00 としてあります (実際の投稿日時は 2011-03-26 15:19:01 です).

おもくなるのをさけるためにアーカイブのページには写真がはいらないようにしていますが,関連写真をここに引用しておきます.

2008-05-17

最近,ビルマ (ミャンマー) のサイクロン災害,中国の四川大地震と,おおきな自然災害がつづけておこりました. 日本では阪神大震災 (阪神淡路大震災) を記憶しているひとがおおいため,四川大地震は阪神大震災と比較されます. 私は阪神大震災のとき,被災地からははなれた筑波にいましたが,なにかのやくにたちたいとおもって,VAG (ボランティア支援グループ) というネット・コミュニティに参加しました. VAG がめざしていたのは,被災者を直接たすけたり物資を配布したりすることを情報ネットワークを通じて後方から支援すること,すなわち情報ボランティアでした. 被災地からとおい場所にいても,そういう支援活動ならできるのではないかとかんがえられたからです. 結局はほとんどなにもできませんでしたが,ふたたび大地震がおこったときにはなにかやくにたてる可能性があるのではないかとおもっていました. しかし,今回の震災ではそのことをすっかりわすれていました.

つづく…

2010-07-19

国の予算は本来,税金によってまかなわれるべきものだ. ところが,いまや税金より借金のほうがおおくなってしまっている. 借金は若い世代や未来の世代に負担をおしつけるものだと主張するひともいる. その一方で,借金も国内から調達しているのだから債務超過におちいることはなくて,さほど問題はないと主張するひともいる. しかし,どちらもちがうのではないかとおもえてきた.

つづく…

2011-03-12

3 月 11 日午後に発生した大地震のとき,戸塚にいた. 仕事はストップしたが,帰路についたのは午後 6 時まえだ. 結局,戸塚から西馬込まであるくことになった. 西馬込で地下鉄にのって最寄の中野新橋駅までくることができた. 家についたのは 12 日 2:00 ごろだった.

つづく…

2011-03-13

3 月 11 日の大地震で東京の震度は 5 だった. 家のなかの状態をきくまではもっと棚からものがおちていることを想像していたが,本棚が 50 段以上あるなかで,本がほとんどおちたのは 1 段だけ,ほかに数段からそれぞれ 10 冊程度の本がおちただけですんだ. 被害がすくなかったなかで,ほとんどおちた棚には問題があったにちがいない.

つづく…

2011-03-14

今回の大地震にはいろいろななまえがつけられ,まだ一般的なよび名が確定していない. しかし,そのなかに 「東日本大震災」 とか 「東北関東大震災」 ということばがある. 当初,これはあまりにおおげさななまえだとおもわれた. しかし,しだいにそのなまえにふさわしいものだということがわかってきた.

つづく…

「東日本大震災」 で東京近郊は直接はそれほどの被害をうけていないにもかかわらず,14 日にはほとんどマヒ状態におちいっている. こんなヤワなことでは被災地の復興もおぼつかないし,日本じたいも沈没してしまうだろう. もっと,たくましくなる必要があるだろう.

つづく…

3 月 13 日の産經新聞の社説では,今回の巨大地震がもとになって発生した福島の原発爆発事故がとりあげられている. タイトルは 「安全軽視が招く重大事態」 となっている. 内容を読んで唖然とした. とても,まともな新聞が書く社説だとはおもえない.

つづく…

2011-03-20

このブログにも東日本大震災のことを何回か書いてきましたが,ここに書くのは個人的な情報が中心です. 個人でできることはかぎられてはいますが,被災者やボランティアにやくだつ情報をあつめたサイトをつくろうとかんがえて,東日本大震災支援情報ブログ をつくりました. まだひととおりの情報がそろっていないのでアナウンスしていませんが,まずはここに書いておくことにします.

チェーンメールに関する注意はいろいろなところに書かれていますが,それ以外にもデマもしくはそれにちかい情報がでまわっていて,注意が必要なようです. (以下の内容は 東日本大震災支援情報ブログ にも書いたことですが,個人的にかんがえたことでもあるので,ここに転載しました.)

つづく…

2011-03-21

太陽光発電とエコキュートの設備をいれるとき,オール電化にすると電気料金の割引率がふえるといわれたが,とりあえずコンロはガスのままにした. しかし,計画停電が宣言されるようになると,「オール電化にしなくてよかった!」 と妻もいいだした.

つづく…

Twitter (ツイッター) などをみていると,あいかわらず,菅首相や谷垣自民党総裁など,政治家のひとことに対して攻撃するコメントがたえない. 単なる憂さばらしならそれもいいかもしれないが,東日本大震災で政治家にも最大限のちからをだしてもらわなければならないときに,それをそぐような攻撃はぜひやめてほしいとおもう.

つづく…

確実な安全をもとめる一般のひとびとと,放射線などに関する専門家とのあいだのギャップが,ひとびとに不安をあたえているようにみえる.

つづく…

首相官邸の 「ご意見募集」 につぎのようなメッセージをおくりました.

マスコミや Twitter やそのほかのメディアでみるかぎり,政府や民主党,自民党の決定やメッセージに対しては批判ばかりがめだつようにおもいます. しかし,枝野官房長官をはじめ,みなさんが地震発生以来,最大限の努力をしていることはあきらかだとおもいます. 未曾有の事態のため判断をあやまることもあるとはおもいますが,みなさんの努力に対して最大限の敬意をあらわすとともに,これからも最大限の努力をすることに期待しています. 私自身も,すでに募金はしましたが,今後さらに被災者に対してできるだけのことをしたいとかんがえています.

つづく…

2011-03-22

東日本大震災後の電力不足のなかで,わが家でも節電につとめている. さむさによわい母をのぞいて,あとの 3 人は基本的に暖房なしで耐えている. とくにさむい朝,室内の気温が 14℃ にさがったときには,さすがにエアコンをつけた. しかし,それ以外の日はつけなくても 17~18℃ になっているので,つけないようにしている.

つづく…

2011-03-26

外国人が日本からどんどん逃げだしているという. それをみて,いぶかしくおもっている日本人がいるようだが,自分たちの行動をかんがえてみても,その理由はある程度わかるのではないだろうか?

つづく…

福島第 1 原発事故の影響で,各地で水道水が汚染されている. 乳児以外はほとんど影響がないレベルだというが,乳児の親などに不安をあたえている. 東京都では一時 23 区全域で汚染の可能性があるといわれた. なぜこのように広域で問題がおこるのか,かんがえてみよう.

つづく…

Twiter (ツイッター) の地域ごとの #save_{地域} タグの使用頻度をしらべてみた. 1 回だけの調査なので精度はわるいが,ある程度,傾向を把握することができるだろう.

つづく…

Capote による 「枝野官房長官から学べる 10 のこと: 危機管理広報の視点から」 を読んで,これはすばらしい分析であり,たしかにそこからまなぶべきだと感じました. リンクをはるだけでなく,引用させていただきます.

つづく…

2011-03-27

福島第一原子力発電所の事故に関して,東京電力も政府も適切でない対応があったことはたしかだとおもう. しかし,事態を収束させるためにせいいっぱいの努力をし,それについてできるだけ国民に情報を提供しようとしていることもたしかだとおもう. にもかかわらず,国民やマスコミから十分な理解をえられていない. なぜそうなるのかをかんがえてみたい.

つづく…

福島第一原発 1 ~ 6 号機のうち,3 号機だけは昨年から 「プルサーマル」 つまりプルトニウム 239 238 が燃料の一部 (548 本のうちの 32 本) としてつかわれているという (この燃料を MOX という). プルトニウム 239 はもっとも毒性のつよい元素のひとつだといわれている. そこで,これらをめぐる Web サイトをみてみた.

つづく…

2011-03-28

震災直前に発行されたらしい 2011-3-14 の日経ビジネスをみた. そのなかに東京電力の広告がある. 「貴重な資源を繰り返し使う 「プルサーマル」」 と題して,福島第一原発 3 号機でおこなわれているプルサーマルについて解説されている. なんというタイミングだろう !!

つづく…

彼岸の 3 連休で 「東日本大震災支援情報ブログ」 というサイトをたちあげて,震災ボランティア関係の情報をあつめるつもりだった. 情報はそれなりにあつめているのだが,とくに最近の数日は原発事故のほうが気になって,そちらの情報をあつめるのに時間をとられて,震災ボランティアのほうは手がうすくなってしまっている…

つづく…

2011-03-29

政府は法人税を 5% 減税する予定だった. しかし,震災対策への支出が大幅にふえるいま,減税するべきでない. 一段落するまで減税は延期するべきだろう.

つづく…

東日本大震災にどう対処するべきかをかんがえるとき,いくら未曾有の規模とはいえ,過去の災害時の記録がやくにたつだろう. 当初は阪神淡路大震災の記録がやくにたつのではないかとかんがえていた. それももちろん,やくにたつだろうが,戦災復興の記録もやくにたつのではないかとおもえてきた.

つづく…

2011-03-30

東京電力の供給能力が逼迫して,節電が必要になっている. 最近は計画停電がほんとうに実行されることはすくなくなってきているが,実行されるかどうかは節電が成功するかどうかにかかっている. それにもかかわらず,まだ節電に関して意識のひくいひとがおおいようにおもう. 自分の行動が不要な電力消費をふやしていないかどうか,もう一度,かんがえなおしたほうがよいのではないだろうか?

つづく…

震災というような異常な事態になるととくに,ひとびとの目は,ボランティアのような基本的によい行為をしているひとに対しては多少のまちがいがあっても寛容になる反面,東京電力のように災害の原因をつくっている組織やひとに対してはきびしくなるようにおもわれる. 政府に対しても東京電力に対しても,公平にみる必要があるだろう.

つづく…

2011-04-01

WiLL 2011 年 5 月号では,震災直後の時点でいろいろなひとがこの大震災について書いている. そのなかには,被災者救援と復興にむけて,まえむきな議論をし,共感するべき点がすくなくない文章もある. その一方で,菅首相や蓮舫大臣の足をひっぱるだけでなく,罵詈雑言をあびせる文章や対談もすくなくない. ふだんならそれもよいだろうが,こんな事態のなかで,建設的な批判ではなく,震災対策をじゃまするような議論をするのは非常識としかおもえない.

つづく…

2011-04-05

震災復興の資金をどうやって調達するかが課題になっている. 増税や国債が案としてあがっているが,株のようなものを発行することはできないだろうか?

つづく…

東日本大震災の被災地では,おおくのくるまがうしなわれ,被災者の移動や仕事さがしを困難にしている. すでにいくつかのまちではおこなわれているようだが,定期的にバスを運行するのがよいようだ.

つづく…

2011-04-09

東京電力管内では夏場にも計画停電が必要になる可能性があるといわれている. 家庭に太陽光発電設備があれば停電をさけることができるといわれているが,実は計画停電はせっかく太陽光発電でえられた電力をむだにしてしまう. したがって,計画停電は節電の方法としては非常にまずい方法だということができる. 夏場の計画停電はぜひさけるべきだ.

つづく…

東日本大震災の発生後,それを理由に事業仕分けでスーパー堤防予算がカットされたことを批判するひとびとがいる. しかし,200 年に一度の災害のために莫大な予算をかけて自然を打ち負かそうという発想じたいが,あらためられるべきだろう. 人間にできることはかぎられている. もっと自然と調和する,しなやかな方法をさがすべきだろう.

つづく…

2011-04-10

計画停電は,単に停電している時間に仕事や生活のさまたげになるだけでなく,電力の継続的な使用を前提にしているおおくの工場の操業を長期間にわたって,とめてしまう. 節電の方法としては最悪だということができる. しかし,東京電力は震災後すぐに計画停電の実施にふみきった. そうしたのは,よりよい方法を準備する時間がなかったからだろう. しかし,長期的に実施するには最悪の方法だとしても,短期的に計画停電を実施したことにはプラスの効果もあったのではないかとおもう.

つづく…

いま,おおくの雑誌が東日本大震災の特集を組んでいる. そのなかで,Courier Japon 5 月号では各国のジャーナリズムがこの震災における日本人のふるまいとその解釈をしめそうとしている. 宗教的な背景にむすびつけようとする議論がおおいが,そうでないものもある.

つづく…

2011-04-15

マスコミや有線放送,CATV などによる災害情報をさまざまな面からあつかっている. 章ごとにことなる著者が執筆しているので,一部重複もあるが,それはたいした問題ではない. 過去の災害情報の分析としてはよいだろう.

しかし,今後の参考にしようとすると,インターネットなどに関する記述がほとんどないのが気になる. 東日本大震災でひろくつかわれた Twitter や Facebook についての記述がないのはしかたがないが,この本の出版前におこった新潟県中越地震などでのインターネットのやくわりに関しては,もうすこし書いてあってもよかったのではないだろうか. いずれにしても,今後,大改訂が必要なことはまちがいないだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 災害情報論入門@ [bk1]災害情報論入門@Amazon.co.jp

つづく…

2011-04-16

震災ボランティアに関しては,Twitter によって名もない情報発信者と名もない受信者とがむすばれたという話もいくつかきいた. しかし,フォローするべきツイッター・アカウントというような情報をみても,フォローするべき価値があるとされている情報のほとんどは官邸・政府や自治体の組織などの権威ある組織のアカウントだ. 名もない発信者からの重要な情報をキャッチするには,膨大なゴミをかきわけていかなければならない.

つづく…

石原都知事が自動販売機とパチンコ屋をめがたきにする発言をしている. これらにほかよりつよい使用電力規制をかけるというのはありうることだとおもうが,この発言にいきおいづけられて自動販売機やパチンコ屋の営業を禁止するというのは,これらをスケープゴートにする危険なかんがえだ. 太平洋戦争中をおもいださせるような,こういう議論にのせられないように気をつけるべきだろう.

つづく…

2011-04-17

東日本大震災の情報をあつかうのに Twitter (ツイッター) がよくつかわれる. それは,単にいま Twitter がはやっているからなのか? いや,そうではなくて,ラジオの時代から災害時のメディアにもとめられてきたものが Twitter にはあるからだ.

つづく…

2011-04-24

20 人以上の著者が災害復興における 「コミュニティ」 について書いている. 読んでいて疑問におもうのは,これらの著者のあいだにどれだけ 「コミュニティ」 ということばに関する共通理解があるのだろうということだ.

最近の日本の災害に関しては,町や村のなかでのひとびとのつながりについての記述がある. しかし,それも抽象的だ. もっと過去のことや海外での事例に関しては,人間が登場せずに住宅のようなモノについての記述にとどまっているばあいもある.

スマトラ地震に関してはアンケートの結果をみて 「コミュニティ」 がたよりにならなかったと書かれているが,そもそも被験者は 「コミュニティ」 ということばを理解できたのだろうかという疑問がわいてくる. ことばがわからなかったから,ひくい評価しかあたえなかっただけではないのか?

最悪なのは,災害が発生する 「事前に耐震・耐火の建物に建て替えておこうというのでは,それは単なる震災という脅しで行う再開発事業に過ぎず (脅し・説得のコミュニケーション),本稿で検討するに値しない」 (1.1.1) という記述だ. まずは価値判断ぬきで記述して,価値判断はそのあとにあるべきだろう. 全体をとおして,いまだ 「復興コミュニティ論」 にはなっていないといってよいだろう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 復興コミュニティ論入門@ [bk1]復興コミュニティ論入門@Amazon.co.jp

つづく…

2 章の最後にあるつぎのことばが,この本のもっとも重要なテーマをあらわしている. 「実際のボランティア活動の現場で気づかされることは,その活動がどのような役割をはたしているかということよりはむしろ,援助者として被災者とどう向き合い,関係を取り結んでいくのかという側面である.」 これは,これまで災害ボランティアがむきあってきたのはほとんど被災者だったということからきている. 東日本大震災ではいまボランティアはもっとガレキやヘドロのようなモノとむきあわされている. この震災でもやがてはもっとヒトとむきあうことになるのだろうか.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 災害ボランティア論入門@ [bk1]災害ボランティア論入門@Amazon.co.jp

つづく…

著者はさまざまな災害現場において,みずからボランティアとしてはたらきながら,そこでフィールドワークをおこない,エスノグラフィーとしてまとめている. 著者はこのフィールドワークはグループ・ダイナミクスのわくぐみにもとづいているという.

フィールドワークにおいては本来は観察者はそこでおこっていることにかかわらないようにするが,著者はむしろそこに積極的にかかわっていく. それが結果にどのように影響しているのかはわからないままだ. また,(グループ) ダイナミクスがどのようにはたらいているのかもわからない. ただ,ボランティアが被災者によりそい,そのかたわらにいることが強調される.

著者のボランティアとしての経験は貴重だし,それをグループ・ダイナミクスの理論とむすびつけようとしているのもわかるが,説得力には欠ける.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: ボランティアの知@ [bk1]ボランティアの知@Amazon.co.jp

つづく…

災害ボランティアとしてどういう活動が可能で,どうふるまうべきなのかを,おしえてくれる本である. ただし,ボランティアの内容としてはこどものめんどうをみること,こどもとあそぶことに重点がおかれている. これからボランティアしたいひとが参考にするには,自分がするべきボランティアの内容が この本とあっているかどうかを確認したほうがよいだろう. 水害からの復興もとりあげられてはいるが,わずかな記述にとどまっている.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 自然災害ボランティア ABC@ [bk1]自然災害ボランティア ABC@Amazon.co.jp

つづく…

2011-04-28

3.11 以来,自分の目で被災地をみつつ,ボランティアをしたいとおもっていた. しかし,被災地では最近まで一般のボランティアがうけいれられる状態ではなかった. やっと一部では県外からのボランティアをうけいれるようになったいま,また連休で数日間つづけてボランティアすることができるようになったいま,仙台から石巻へのボランティアおよび被災地をみるための旅行を計画した. うかつにも腰痛をおこしてしまったため,一部予定を変更して気仙沼もみてきた.

つづく…

あの地震がおこってから,自分の目で被災地をみたいというおもいがあった. いま,ようやく仙台までやってきた. まだホテルについたばかりだが,すでに,ここにこなければわからなかった,いくつかのことにであうことができた.

つづく…

石巻でのボランティアなどのため,新幹線で仙台にきた. 新宿から大宮までは湘南新宿ライン,そこから 「やまびこ」 に乗った. 4 月 25 日から福島-仙台間が開通し,あす 29 日からは全線開通することになっている. しかし,きょうはまだ仙台よりさきにいく電車はない. にもかかわらず,かなりの混雑ぶりだった.

つづく…

2011-04-29

石巻でのボランティアをこころみている. きょうはその初日. 早朝に高速バスで仙台を出発し,9:00 すぎから 15:00 すぎまではたらいたあと,石巻港付近を 18:00 すぎまであるいた. 宿泊地である古川につくのが,おくれてしまった.

つづく…

石巻でボランティアをしつつ,いつものように徒歩で,まちのようすをみている. ボランティア・ワークをした場所からすこし西にいき,そこから南にさがって海にちかづいた. すでに更地になっているところ,まだほとんど手つかずのところなど,さまざまだ. 海岸付近を今度は東にむかってあるく. 飼料工場,肥料工場など,さまざまな工場があるが,最大のは日本製紙だ. そこから駅にむかい,石巻線の代行バスで石巻からぬけた. あすはまた,代行バスで石巻専修大学にくる.

つづく…

2011-04-30

古川から石巻にかよって,ボランティアしている. 津波にひどくやられた石巻はもちろんだが,古川でも,途中の電車からのけしきでも,地震のつめあとがみてとれる.

つづく…

石巻ではどこにいっても自衛隊の車両をよくみかける. しかし,石巻専修大学付近はとくにおおい. 専修大学ちかくの空地 (?) に自衛隊の車両が数 10 台,集結している. 車両の出入りがおおいのは,そこが 「基地」 としてつかわれているからなのだろう. もともと東松島に自衛隊の基地があったが,そこは津波でやられてしまったということだ.

つづく…

ボランティアなどのため石巻にきている. 石巻の災害ボランティアセンターは,市や個人からの依頼にもとづいてボランティアを派遣している. きのうは市からの依頼にもとづいて小型バスででかけて道路側溝を浚渫したが,きょうは個人からの依頼にもとづいて,ほかのボランティアのくるまに同乗して出動した.

つづく…

2011-05-01

石巻でボランティアを経験して,ガレキや土嚢を運搬するときは腰をいためないために注意したほうがよいことがわかった. いつも一輪車で運搬しているひとには常識だろうが,つかいなれないひとは私だけでなく,わかいひとのなかにも腰がいたいといっているひとがいる. そうならないための注意だ.

つづく…

2011-05-03

腰痛のため石巻でのボランティアをやすんで,気仙沼までいくことにした. 気仙沼の中心部は石巻にくらべるとせまい. そのため,津波の被災地をひとめぐりすることができた. 津波をかぶったあと,夜間に気仙沼のまちがもえている写真は目にやきついている. しかし,現地でみてみると被害は石巻よりはかるいようにみえる. まるやけの船はいまものこっていたが,まちなかの火災はそれほど延焼していないようにみえた. 原形をとどめている建物は石巻の海岸付近よりはおおい.

つづく…

石巻でボランティアをしているとき,個人宅でのガレキかたづけの際に,だれのものかわからない写真のフィルムやプリントがあった. 私はみつけたフィルムをすてるにしのびないので,わきにのけておいた. しかし,プリントをみつけたけれど,だれのものかわからないので,すてているひともいた.

つづく…

石巻でボランティアをしてみて,ボランティアの限界を痛感する. ボランティアにはプロの仕事はできないし,援助が必要でも要請のないところにははいっていけない. しかし,ポランティアだからできることもある.

つづく…

2011-05-04

石巻でのボランティアを中心とするこの旅行の最後に,仙台市の被災地をこの目でみてきた. 当初予定では名取市や岩沼市までみてくる予定だった. しかし,予定より時間がかかり,またカメラや携帯の電池もなくなったので,仙台市だけにとどめることにした. これらの地域でボランティアをすることもかんがえていた. しかし,あまり県外からのボランティアを期待していないようであり,また腰痛をおこしたこともあって,みるだけにとどめた.

つづく…

東北地方太平洋沖地震がもたらした津波は人工物をことごとく破壊した. それによってのこされたのは瓦礫という醜悪なものたちだ. しかし,津波は同時に砂をはこんで造形し,津波の水はさまざまなかたちの池をつくった. そこには美をみることもできる. この対比はなにかをかたっているのではないだろうか?

つづく…

東日本大震災では地震そのものよりも津波の被害が圧倒的におおきかった. 地震に関してはすでに,地震とたたかうというよりも,地震をのがれる 「免震」 のかんがえかたがひろまっている. 津波をはじめとする水害に関しても,スーパー堤防をつくってそれとたたかうのではなくて,津波や水のエネルギーをにがす 「免波」 の方法をかんがえるべきなのではないだろうか. このかんがえかたをひろげれば,「防災」 ではなくて 「免災」 につながっていくだろう.

つづく…

2011-05-05

仙台の若林区と宮城野区の一部には砂浜の海岸のちかくに防砂林,その背後に海岸線にそった水路とほそい道路とがある. 防砂林は津波をかぶったにちがいないし,たおれた木やぬけてちらばっている木もあるが,おおくの木はのこっている. それにもかかわらず,道路の舗装はところどころ,はがされている. ここでなにがおこったのだろう.

つづく…

2011-05-07

東日本大震災で,原子力発電所に 「想定外」 の事態が発生するといかに危険であるかがよくわかった. この震災では津波の規模が想定外だったわけだが,想定外の危険な事態はほかにもある. そのひとつがテロだ. アメリカではすでにテロ対策がとられているが,日本の原発ではテロ対策がほとんどとられていない. これをみなおすことがぜひ必要だ.

つづく…

最近発行された写真集に共通することだが,この震災では被害のほとんどが津波に起因するものだったにもかかわらず,震災直後にテレビなどでさんざんみせられた津波がまちをおそう場面の写真はすくない. 名取市の防砂林をこえる津波の写真くらいだ. 津波被害の記録としては,もうすこし津波そのものの写真が必要だろう.

物より人をうつした写真がおおいことも各社共通している. 被災者を記録するのはもちろん重要なことだし,被災者や日本人みんなを勇気づけるのはよいことだ. しかし,ひとに焦点をあてたためか,近視眼的な写真がおおくなっている. 児童と教師のおおくがうしなわれた石巻市立大川小学校がとりあげられているが,どういう場所でなにがおこったのか,校庭のようすがわかる写真もなければ十分な説明もない.

ほかの本にはみられない菅総理の 1 ヶ月間の全行動が 4 ページにわたって書かれているが,最後にあるのは 「首相執務室は開かずの間」 と題された菅たたきの文章だ. いかにも産経らしいが,それがいいたくて全行動をのせたのだとしたら,紙のむだだろう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 闘う日本@ [bk1]闘う日本@Amazon.co.jp

つづく…

名取市の防砂林をこえる津波の写真,家,船,くるまをおそう津波など,津波そのものの写真もひととおりはある. 震災直後にテレビなどでさんざんみせられた光景の大半はここにはない.もうすこし津波やそれが火をはこんでくる写真などがほしい.

産経の写真集などとくらべると,1 枚の写真が全面を占めているページがおおい. そのため,ひとびとの表情までもをその周囲の光景のなかでうまくとらえた写真がおおい. また,物と人とのバランスもとれ,文字による記録もあわせて掲載されていて,全体像を把握しやすい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 報道写真全記録@ [bk1]報道写真全記録@Amazon.co.jp

つづく…

最近発行された全国紙の写真集のなかでは写真にあてたページがもっともおおい. それだけに,もっとも詳細な記録になっている. 他社がとりあげていないさまざまな津波の写真や津波後の火災の写真なども収録されている.

ひとびとをうつした写真は産経の写真集と同様に人物だけをとらえたものがおおく,ページのひろさが十分にいかされているとはいえない. しかし,それだけ表情はよくよみとれる.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 東日本大震災@ [bk1]東日本大震災@Amazon.co.jp

つづく…

5 月 6 日に,全国紙 3 紙による東日本大震災写真集がとどいた. それぞれの印象を書いてみた.

私としては産経のはおすすめできないが,あとの 2 つのどちらがよいかはむずかしい. しかし,広大な地域をさまざまなかたちでおそった震災の幅をかんがえるなら,写真の数が重要なファクターになり,読売新聞に軍配をあげることになるだろう.

2011-05-08

柄谷 行人 は東日本大震災や阪神大震災の話から,ついには 「世界資本主義は 2,30 年のうちに存続することができなくなるだろう」 と書いている. しかし,その根拠は十分,明確にされていない.

酒井 直樹 は 「「無責任の体系」 3 たび」 という文章を書いている. そんなこと,いまさら,あらためて言うことか ?!

早尾 貴紀 は東京ももはや放射線において安全ではないので,「仙台にも東京にも子どもを置いておくことはできない」 と書いている. 矢部 史郎 も 「東京を離れて」 という文章を書いている. 気持ちはわからなくはないが,みんながそうやって京都や愛知などに移動し始めたら,どういうことになるのだろう.

著者のなかにはもっとまともなことを書いているひとはもちろんいるが,このひとたち,この雑誌,くるっているのではないだろうか?

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 現代思想2011年5月号@ [bk1] 現代思想2011年5月号@Amazon.co.jp

つづく…

2011-05-10

災害予知情報をつたえるべきかどうか,どうつたえたらいいかといった話題もとりあげられているが,印象にのこったのは流言の発生やひろがりかたについての話題だ. 最近話題のツイッターによる流言はこの本ではまだ登場しないが,マスコミからはじまって,Web やメイリングリストはとりあげられている.

それとともに,ひとびとの不安をなくすには断定的な表現が必要とされたという話もとりあげられている. 地震発生のデマをうちけすには,正確さを重視するならいえないはずの 「絶対起きない」 と断言するようにしたという気象庁地震課長の話である. 福島第一原発事故で枝野官房長官が正確な表現につとめていたために不安が解消できなかったことをおもいださせる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 災害情報とメディア@ [bk1] 災害情報とメディア@Amazon.co.jp

つづく…

災害が発生したときにマニュアル風につかうことをかんがえて,ほとんどの情報が箇条書きで書かれているのだろう. いそいでいるときに必要な情報をえるには,このような記述形式がよいのかもしれない. しかし,そういうときでも,「なぜそうするべきなのか」 はかんがえなければならないだろう. この本はそこがよわいようにおもえる.

マニュアルならば,入門的な知識から,それぞれのアクションをとる理由,効果など,必要な知識をつかいやすいようにまとめるべきだろう. この本をつかおうとすると,消化不良でいろいろ問題がおこってくるのがこわいようにおもえる.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 防災・減災・復旧ノウハウ@ [bk1] 防災・減災・復旧ノウハウ@Amazon.co.jp

つづく…

2011-05-13

東日本大震災における被災者の秩序だった行動は世界に感銘をあたえた. しかし,この本は災害時にはおおくの場所で,たがいにたすけあい,自分がもつものすべてを他人にあたえ,金銭が機能しなくなるユートピアのような状態が生じると主張している. 例としてとりあげられているのはハリケーン・カトリーナやサンフランシスコ地震や 9.11 などだ.

それとともに,被災者への不信感をもつマスコミやエリートたちがそういう世界を破壊する行為をすることを主張している. 軍隊や警察が窃盗をはたらいていないひとを射殺したり,こわれていない家を破壊したり,避難やボランティアをさまたげたりするという. アメリカで被害にあうのはおもにアフリカ系アメリカ人であり,ふだんはおさえられている偏見や差別が顕著なかたちであらわれる.

日本と海外の市民にちがいがあるからではなくて,日本ではそういう対立関係がないことが,略奪や殺人のデマの発生をおさえ,カトリーナやサンフランシスコ地震などとのちがいにつながっているのではないだろうか. 400 ページをこえるこの本は,そういったことをじっくりかんがえる時間をあたえてくれる.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 災害ユートピア@ [bk1] 災害ユートピア@Amazon.co.jp

つづく…

2011-05-14

ここ 20 年間,低迷してきた日本が,東日本大震災によってさらに没落することが心配されている一方で,これをきっかけに東北だけでなく日本全体が復活するという意見もある. レベッカ・ソルニットの 「災害ユートピア」 という本には,災害をきっかけとしておおきな変化をおこした例がとりあげられている. 現在の日本とはまったく状況がちがっているが,勇気づけるためのひとつの材料にはなるだろう.

つづく…

レベッカ・ソルニットの 「災害ユートピア」 という本には,不意の災害のときに,常識的な他人の指示にしたがって,いのちをおとしたひとの話がいくつか登場する. 常識が通用しない東日本大震災のような災害の際に,だれのいうことを信じるべきだろうか? 結局は自分を信じるしかないということではないだろうか?

つづく…

東日本大震災の被災地でとってきた写真のなかには,そのときの雰囲気をつたえているものも,もちろんある. しかし,写真にうつしたかったものがほとんど表現できていない写真もある. フレームのなかだけをうつすという写真の特性からして,どうしようもなかったものもあるとおもう. しかし,3D の写真であれば,もっとうまく表現できたものもあったとおもう.

つづく…

2011-05-16

震災後はやい時期における著者の提言などをまとめたものだ. 福島第一原発事故に関しては,原子力の専門家だった著者の知識がいかされている. 著者は計画停電に関しては (当然) 批判的だが,やってみたから深刻さといかにバカげたものであるかが国民にわかったという点ではやってよかったのではないだろうか.

日本復興には成長戦略が重要であること,そのためには日本人のメンタリティをかえる必要があることなど,もっともだが,130 ページほどのみじかい本の議論では十分でない. すばやく本をだすことには価値があるが,みじかい期間でももうすこし計画を練ることはできたのではないだろうか.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 日本復興計画@ [bk1] 日本復興計画@Amazon.co.jp

つづく…

著者は震災後 4 月おわりまでのあいだに,この震災に関する 50 ちかい文章を書いている. おどろくべきことだ. 菅直人や東電への批判がつよいなかで,著者は菅をというよりは首相を支え,東電を応援することの重要性をといている.

多数の文章のなかには重複する内容が非常におおい. 明治天皇のおなじ短歌が 7 回以上引用され,おなじような論旨がつづいている. おなじことが 2 回,3 回くりかえされても耐えられるが,10 回ちかくもくりかえされると,もはや耐えられない. もとのままの文章をつたえたかったのだろうが,重複がすくなくなるように編集するべきではなかったのだろうか?

著者は原発事故の収束のためには近代主義的な生命至上主義,個人主義を超克し,「命を捨ててくれ」というような命令が必要になると論じている. しかし,福島ではこのような命令をしなくても原発にむかっていく大勢のひとがいて,我々もそれに勇気づけられるのだ. そのような命令が必要になることこそ末期的だとおもえる.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 3.11 クライシス!@ [bk1] 3.11 クライシス!@Amazon.co.jp

つづく…

2011-05-17

東日本大震災では,防潮堤があったにもかかわらず低地にたてた家のおおくが津波で流出したり破壊されたりした. あらたに家をたてる場所としては高台が有力視されているが,頑丈な中層建築をたてて津波の際には上階に逃げる方法や,広大な人工地盤をつくってそのうえに家をたてる方法が提案されている. しかし,おそらく技術的に確立された方法は高台にたてる方法しかないだろう.

つづく…

2011-05-22

西岡武夫参院議長が菅内閣をたびたび強烈に批判している. 産経ニュースなどでそのいいぶんを読んでみると,はやく法律をつくってそれにもとづいて震災復興をすすめるべきだというかんがえのようだ. 菅内閣はむしろ立法に時間がかかることをかんがえると,あたらしい法律をつくらずに対処していく方針にみえる. 国会において法律が迅速に成立する状況であれば西岡氏のやりかたがよいだろうが,まさに参議院がその障害になることをかんがえれば,西岡氏の案は適切でないだろう. もともと民主党に所属していながら民主党政権を混乱させ,復興そのものも混乱させかねない西岡氏はだまるべきだ.

つづく…

2011-05-28

福島第一原発で水素爆発事故があった日,東京電力と首相官邸とのやりとりのなかで再臨界の可能性が指摘され,東京電力が 1 号機への注水を一時中断する決定をくだしたという. 福島第一原発の所長である吉田氏はいったんはそれに合意し,東京電力本社は最近にいたるまでそれが実行されたとかんがえていたが,実際には吉田所長の判断で注水がつづけられていたという. マスコミや国会で問題にならなければこの件は本社に知らされないままになり,それで問題もおこらなかったかもしれないが,おおきな問題になってしまった. しかし,不適切な本社判断にしたがわなかった勇気,問題があかるみにでたあと注水を停止していなかったことを報告した勇気をたたえたい. そして,東京電力が吉田所長を処分することがないように,のぞみたい.

つづく…

2011-05-29

菅直人を首相の座からひきずりおろそうといううごきが,野党だけでなく民主党のなかからもでているようだ. しかし,民主党のなかに彼にかわって首相になれるひと,彼よりうまくやれるひとがいるのだろうか.

たしかに,自民党のしかるべきひとであれば,菅直人より震災対策をうまくやることができるだろう. だが,そうすることが民主党のチャレンジをやめさせ,ずっとめざしてきた 2 大政党制への道をとざすことになるとしたら,それが日本のすすむべき道だろうか. いまは震災復旧だけをかんがえるときではなく,日本全体の復興のみちすじをかんがえるべきときだ.

つづく…

2011-06-03

首相官邸の 「ご意見募集」 につぎのようなメッセージをおくりました.

数日前までは菅首相が当分,続投することが震災復旧・復興のためにはよいものとかんがえていました. しかし,首相はみずから辞任を口にせざるを得ないところまで,追いこまれました. それでも,復興構想会議の成果を政策にいかすために,まだ 2 ヶ月くらいは続投されるものとかんがえていました.

ところが,来年はじめまで続投される意思があるようにうかがいました. 辞任を口にされた以上,それはありえないことだとおもいます. それによって民主党内だけでなく国民の信頼もこれまで以上にうしなったものとおもいます. もはや,6 月末までといわず,一刻もはやく辞任されるのが,政治を混乱させず,被災地の復旧や日本の復興をすすめるためにもよいものとおもいます.

つづく…

2011-06-04

東日本大震災ではおおくの犠牲者をだしたなかで,学校の児童・生徒はそのおおくがたすかった. そのなかで石巻の大川小学校はほとんどの児童と教師が死亡またはゆくえ不明になっている. そこでなにがおこり,なぜそのようなことがおこったのか,しだいにあきらかにされてきている. 津波はときとして 10 m 以上になるが,そうすると通常の避難場所は水没する危険がある. それをかんがえて,1 次の避難場所である大川小学校から 2 次の避難場所ににげる方法や手段を用意しておくべきだったが,その用意がまったくなかったことが最大の原因だろう.

つづく…

東日本大震災発生以降,それまでも菅首相や政権を批判していた新聞や国会議員などは,さらに批判をつよめている. その理由は会議を乱立させたことや原発事故への対応をはじめ,さまざまだ. 計画停電への対応もそのひとつだ. 政権がさきまわりしてうまく対応していれば,計画停電がさけられたり,影響を最小限にすることができていたとしても,はたしてそうするのがよいことだっただろうか. それが実施され,関東地方の住民におおきな影響をあたえたことが,むしろ住民あるいは国民に事態の深刻さや対策の必要性を学習させたのではないだろうか.

つづく…

東日本大震災のわずかまえに出版された本だ. ここには,津波のメカニズムから避難のしかたまで,さまざまな知識がもりこまれている. 震災からの復興が議論されているなかで注意をひくのは,「高地移転は無理である」 という記述だ. いったんは高地移転がすすんでも,やがて低地にも家がたつようになる. 今度もおなじことがくりかえされるだろうから,それをかんがえておく必要がある. だから,この本では避難に関して重点をおいていて,知っておくべきことが多い.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 津波災害@ [bk1] 津波災害@Amazon.co.jp

つづく…

2011-06-06

おおくのひとが,東日本大震災をきっかけとして,日本全体がかわることを予感している. ところが,この本の著者たちは,かわるべきところもあるが,おおくの点でかわらなくてよい,いまのままでよいといっている.

原発は推進するべきであり,福島第一原発も廃炉にしなくてよいという. 欠陥だらけで痛みののひどい原発をどうやって再稼働させればよいというのだろうか (この本がもっとまえに出版されたのならわかるが,5 月に出版されているのだ).

これからインフレがおこることもないし,産業もこれまでどおりに復興させればよいという. 財政赤字もこれからさらに,つみあげていけばよいというのだろうか. 東日本大震災のショックはオイルショックのようなものだから,おなじようにのりこえていけるという. おこったことの質的なちがいも,日本の政治・経済などの状況のちがいも,おかまいなしだ.

評価: ★★☆☆☆

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つづく…

堺屋 太一 と 5 人のひとのテレビ対談をまとめた本のようだ. 6 人それぞれ意見にちがいはあるが,全体としては堺屋のかんがえをつよく反映した内容になっている.

復興資金の調達には電力などのエネルギーに課税することを提言している. また,原発に関しては日本やロシアの 「基準主義」 つまり基準をまもっていさえすればよいというかんがえかたはダメで,「確率論」 つまりリスクをきちんと管理する必要があることがくりかえしのべられている.

最後には菅政権への批判や,国の進路や体制に関する議論がない復興構想会議が批判されている. 東北の復旧だけでなく,官僚主導から脱却して地域の特性をいかした日本全体の復興をめざすべきだということだ. さまざまな提言がふくまれているが,それらをどうやって実現すればよいのかはこれからの課題だろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 日本を救う道@ [bk1] 日本を救う道@Amazon.co.jp

つづく…

2011-06-10

東日本大震災の日,家にかえりつくまでのようすは 「大地震の日,戸塚から東京への徒歩での帰宅」 に書いた. しかし,そこに書かなかったこともある. その日,なぜ会社にとどまらずに家にかえったかというのも,そのひとつだ. おもいだせるうちに,書いておくことにしよう.

つづく…

2011-06-23

被災者や国内の有名人,海外などからの震災に関するさまざまなメッセージがあつめられている. いちはやく支援にのりだした企業も紹介されている. そのなかには例によってツイッターのメッセージもある. おおくのメッセージはもっと長いが,ツイッターのメッセージはより凝縮されている. そのなかには災害時でなければみのがしてしまうようなふつうのできごとが多く書かれているが,震災が日常生活をそして日本を見直すきっかけになっているようにおもえる.

評価: ★★★☆☆

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つづく…

2011-06-25

ちかごろ,駅の入口やホームの表示がみづらくて,しかたがない. とくに東京メトロの駅はそうだ. 看板内部の蛍光灯がけしてあるからだ. 電灯がけしてあれば夜はみづらくてもしかたがないが,昼間からみづらいのは設計上の問題だう. いますぐなおすことはできないのだろうが,つぎに表示を変更するときにはあんどん型の表示はやめてもらいたいものだ.

つづく…

東日本大震災復興構想会議提言をまとめて内閣に提出した. 十分な議論がおこなわれたとはいえないだろうが,3 カ月強のあいだに本会議は 12 回,作業部会は 8 回の会議をかさねて,えられた結論だ. 回数はおおいとはいえないが,ときには 4 時間以上の時間をかけて議論している. 提言の内容をみると,その議論の結果が十分に反映されているようにはみえず,ほとんど抽象的な内容に終始している,あるいは意図的にぼかされているようにみえる. 復興への道は地域ごとにおおきくちがっているはずなのに,提言ではいくつかの類型をしめしているだけだ. しかも,提言にもりこまれたかぎられた内容も,たとえば増税や特区の設置に関してはすでに反対のこえがあがっている. この会議の成果を復興にいかしていくには,どうすればよいのだろうか?

つづく…

2011-06-26

東日本大震災復興構想会議では,水産業の復興のために特区を創設して民間資金を活用するという宮城県知事が推進してきた案がとりいれられている. これに対して,漁業者などが署名をあつめて反対しているという. かれらは,東北だけでない日本の水産業復興のために自分たちがなにをすればよいのか,まったくわかっていないのではないだろうか?

つづく…

東日本大震災復興構想会議が 6 月 25 日に提言をまとめた. そこで議論されてきた重要な内容はすべてとりこまれたということで,委員である宮城県知事も満足している様子だ. しかし,「具体的な内容がもりこまれなかった復興構想会議の提言」 に書いたように,その内容は具体性にとぼしい. 内容を具体的にうらづけるのは検討部会の仕事のはずだが,そのうごきがよくみえない. 検討部会がうまく機能していなかったから,提言に具体性がないままになったのではないだろうか.

つづく…

6 月 21 日に東日本大震災復興基本法が国会で成立した. 24 日に公布されたはずだ. この法律の内容はどこに書いてあるのか? Google でさがしても容易にみつからなかった. こういう重要な法律の内容がすぐにしらべられないのは,おかしいのではないか.

つづく…

東日本大震災をどう経験し,どうとらえ,どう復興すればよいとかんがえるかは,この 9 人の著者もひとそれぞれだ. 自分は被災しなかったにもかかわらず,これまでとはすっかりかんがえかたがかわってしまったひともいる. また,これまでとかわらない,つまりある意味で震災に対する準備がすでにできていたひともいるようだ.

読者 (としての私) からみれば,共感をおぼえる意見もあれば,嫌悪を感じる意見もあるだろう. 自分にちかい意見にちからづけられることもあれば,自分とはちがう意見からまなぶこともあるだろう. しかし,ひとびとはすくなくともこれだけの幅のあるかんがえをもっているということを知るべきだ. 東北をそして日本を復興させるためには,そういうかんがえをまとめていく必要があるということになるのだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 復興の精神@ [bk1] 復興の精神@Amazon.co.jp

つづく…

2011-06-27

「現代思想」 2011 年 5 月号には,2 人ほどの思想家らが東京からの脱出について書いている. それに対して私は 「狂った雑誌 ?! ― 「現代思想 2011 年 5 月号 特集 = 東日本大震災 危機を生きる思想」」のなかで 「このひとたち,この雑誌,くるっているのではないだろうか?」 と書いた. ところが,日経ビジネス 臨時増刊 「徹底予測 日本の復興」 (日経ビジネス アソシエ 6 月 27 日号) には 東 浩紀 が 「東京を離れた理由」 を書いている. これで,この問題についてもう一度かんがえてみる必要があると感じた.

つづく…

東北の復興そして日本の復興がかかっているだいじなときに,政治家たちは目先のことであらそっているといわれている. 復興のために,原発や自衛隊など,現場のひとたちが最大限の努力をはらっているときに,政治家は無能ぶりを発揮しているともいわれる. だが,もうすこしながい目でみるとき,復興をおくらせる要因は政局や政治家の無能ではなくて,日本の針路に関する対立なのではないかとおもえる. 「復興の精神」 という共著本を読み,東京脱出に関するかんがえかたのちがいをみるにつけて,いまや,あらゆる点で国民のなかに対立があり,それを解消することの必要性と困難とを感じざるをえない.

つづく…

2011-07-05

日銀や財務省がインチキ経済学にもとづくまちがった金融・財政政策をとっているから日本経済がよくならないという主張をしている. あまり他人の著書や発言を引用せず著者自身のかんがえを展開していくスタイルには,独断があるのではないかという不安を感じさせる. とくに,この本の主張からすると日銀や財務省は道理のわからないバカのあつまりだという印象をうける.

しかし,日銀が十分な金融緩和をしないからデフレから脱却できない,震災復興には国債をつかうべきであり増税するべきでないなど,おもな主張は竹中平蔵の 「日本経済こうすれば復興する」 などと共通だ. 東電に関しては負担額 4 兆円が限界という明確な数値をしめしている. ほかにもいろいろ具体的な提案があり,示唆的だ.

評価: ★★★★☆

関連リンク: この経済政策が日本を殺す@ [bk1] この経済政策が日本を殺す@Amazon.co.jp

つづく…

2011-07-06

Part 1 がおもに復興 (構想) 会議について,Part 2 が原発と自然エネルギー,Part 3 が東北を中心に,さまざまな企業とくに製造業への震災の影響について書いている. 副題は 「どうなる,この地域,あの企業」 となっているが,地域ごとに書かれた部分や被災者の生活の記述はないし,農林水産業などについての記述はすくない. 「震災復興」 というタイトルにしては,かたよった内容ともいえるが,東北の産業別の現状をまとめているところなどは,それなりにやくにたつだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 震災復興@ [bk1] 震災復興@Amazon.co.jp

つづく…

2011-07-13

東日本大震災では阪神淡路大震災とくらべてボランティアの数がすくないといわれている. この本によれば阪神淡路のときは最初の 2 ヶ月くらいに圧倒的な数のボランティアがやってきたというが,東日本大震災ではその期間は被災地の混乱をおそれてボランティアのうけいれがおさえられていた. 著者は阪神淡路のときの経験から,ボランティアはそういうときにおしかけていけばよいという. また,「考える」 ボランティアであればマニュアルは不要だという. しかし,東日本大震災のような大災害においてはこのようなかんがえは危険であり,この本は有害なのではないだろうか.

たしかに,よく組織されたボランティアなら大災害の直後でもうまくはたらけるだろう. しかし,なんの条件もつけずにだれでもがおしかけていけばよいというのは無責任だとおもえる. 東日本大震災の直後の被災地にはさまざまな危険や混乱があった. それに対処できるそなえのないボランティアはおしかけるべきでなかっただろう.

阪神淡路とのちがいのひとつは,はやい時期から自衛隊や米軍が被災地にはいったことだ. かれらの仕事は危険や混乱のなかで 9 割,あるいは 99% のひとをすくうことであるのに対して,著者がいうようにボランティアがめざすべきは危険や混乱がある程度のぞかれたなかで 「最後の一人まで救う」 ことだろう.

ボランティアはときには 「おしかけて」 いくことも必要だろうが,もっと重要なのは臨機応変さ,著者のことばでいえば 「考える」 ボランティアが重要だろう. 著者はボランティア・マニュアルが 「考えない」 ことにつながるから不要だと主張しているが,東日本大震災をかんがえると危険から身をまもるためのマニュアルは必須だったとかんがえられる. ボランティアにはマニュアルをみて考える能力が必要であり,私が石巻などで実際にみたボランティアは,自分もふくめてそうしていたとおもう.

評価: ★☆☆☆☆

関連リンク: 災害ボランティアの心構え@ [bk1] 災害ボランティアの心構え@Amazon.co.jp

つづく…

2011-07-15

災害にあったとき,どういう症状がでやすいのか,それに当人やまわりのひとはどう対処したらよいのかといったことがらをさまざまな側面からみている. しかし,自分自身が津波や原発被害にあっていない身には,この本の内容はどうもピンとこない. 災害にあってから本をよむのではおそすぎるのだから,もっと興味をひくように書いてもらいたいものだ.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 災害ストレス@ [bk1] 災害ストレス@Amazon.co.jp

つづく…

2011-07-16

さまざまな立場の 30 人をこえるひとが東日本大震災のなかでなにができるかについて書いている. それぞれ自分ができることを中心に書いているし,そのなかには対立あるいは矛盾している部分もある. しかし,そのおおくは震災をのりこえるための真摯な提案であり,読むに値する.

だが,この本の冒頭付近には,かつてはおおきな影響力をもっていたが,震災後,思考停止してしまっている評論家の文章があったりする. そんな,読んでもなにひとつえるところがない文章があると,読むのをやめたくなる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 大震災のなかで@ [bk1] 大震災のなかで@Amazon.co.jp

つづく…

東日本大震災に関して他の本にはあまり書いてない 「当然のこと」 や辛口の内容がこの本にはふくまれている. 1000 年に一度の大災害でもチェルノブイリほど深刻な事態にはならなかったことからかんがえて軽水炉は安全だということ,「想定外」 ということばがさんざん批判されたが工学的には 「想定」 が必須であること,だから原発事故の原因はほかにあること,再生可能エネルギーを推進するより発送電の分離が重要であること,人口が減少するなかでは人口が集中する地域によりおおく投資するべきである (「地方切り捨て」 をやらざるをえない) ことなどだ. もし震災復興に関していろいろな意見を知りたいなら,この本もぜひそこにくわえるのがよいとおもう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 3.11 後 日本経済はこうなる!@ [bk1] 3.11 後 日本経済はこうなる!@Amazon.co.jp

つづく…

2011-07-17

朝日新聞記者である著者が,東日本大震災後の約 1 ヶ月のあいだの福島第一原発に関する東京電力の記者会見やその他の経験をまとめたものだ. 大半は記者会見の記録であり,当時のようすをそのまま記録しようとしている.

出版されたのは 6 月末だが,最初の 1 ヶ月のできごとをそのまま記録するのであれば,もっとはやく出版できたはずだ. この時期に出版するのであれば,ほかの情報源からわかったことを折りこんで,記者会見での担当者や社長・会長のことばの意味をもっとはっきりさせることができたはずだ.

淡々と書かれている本文とはちがって,「あとがきにかえて」 では著者自身の東電幹部などへのきびしい評価も書かれているが,それが彼らのどのことばと対応しているのかはわからない. また,それは記者会見に対する感想の域をでない. 新書として発行するのであれば,記者会見の単なる記録ではなくて,はっきりした根拠にもとづいて記者会見の裏になにがあったかをつたえるべきだろう. 小学生の作文ではないのだ.

評価: ★☆☆☆☆

関連リンク: ルポ東京電力@ [bk1] ルポ東京電力@Amazon.co.jp

つづく…

2011-07-24

著者は 4 月 28 日に被災地にはいり,いろいろなひとの話をきいてこの本にまとめた. 震災前ならもっとひとびとに感動をあたえられるだけの内容をふくんでいるのだろうが,震災後はもっと感動的な話をいろいろ耳にし目にした. そのなかではこの本の内容はそれに 「ならぶ」 話ということになるだろう.

著者はこの本の最後のほうで,震災で助け合うことの重要性を思い知らされたいま,「人間として生きるための目的と動機が,震災前と震災後とで大きく変わらなければなりません」と書いている. しかし,それとともに 「特別になにかをする必要はありません」 とも書いている. しかし,変化を行動につなげなければ,日本を再興することはできないのではないだろうか.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: いのちの絆@ [bk1] いのちの絆@Amazon.co.jp

つづく…

阪神淡路大震災時には膨大なエスノグラフィーつまり被災者からききだされた話の記録がのこされていた. そのなかには,消火と人命救助のどちらを選択するかで苦悩した消防士や,避難所で奪いあいを目撃したり不当な要求をするひとをおいかけまわした話など,これまであまりきいたことがなかった話がいろいろふくまれている. 東日本大震災でも,おそらくまだきいたことがない話がエスノグラフィーとしてのこされることになるのだろう. それにしても,ともに大震災とはいっても被害の内容がおおきくことなる東日本大震災で,この阪神のエスノグラフィーをやくだてることはできたのだろうか.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 災害エスノグラフィー@ [bk1] 災害エスノグラフィー@Amazon.co.jp

つづく…

2011-07-25

東日本大震災ではおおくの人命や住宅とともに農業,漁業,工業,商業などの施設もうしなわれた. そのおおくはいまも再建されずにいる. 国や県,金融機関などはまだそのおおくをたすけられずにいる. 被災地の金融機関はそれじたいもおおきな被害をだしているから,融資できる金額にも制約がある. そういうなかで,最近注目されいるもののひとつが市民ファンド,あるいは市民ファイナンスだ. ミュージック・セキュリティーズという会社と,それが運営するセキュリテ被災地応援ファンドがあちこちから注目されている.

つづく…

2011-07-29

これから日本はどうすれば復興することができるのか,65 人もの著名人が書いている. そのなかにはもちろん,光るひとことがあちこちにある. しかし,1 人あたり 6〜8 ページはあまりにすくない. 65 人もの,つっこみの浅いバラバラな意見を読まされても,記憶にのこるものはすくない.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 日本の未来について話そう@ [bk1] 日本の未来について話そう@Amazon.co.jp

つづく…

震災にあった東北がかかえているさまざまな問題がとりあげられている. 岩手や宮城とちがって福島では復興プロジェクトがでてこないこと,震災前から人口がどんどんへっていること,などなど. しかし,この本でとりあげている話題のほとんどは,単なる感想の域をでていないようにおもう. 「震災が起きても変わらない知識人」 を問題視していたりするが,その理由は明確でない. この本が建設的なうごきにむすびつくかどうかは,はなはだ疑問だ.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 「東北」再生@ [bk1] 「東北」再生@Amazon.co.jp

つづく…

2011-08-04

著者はスコットランド出身で日本にながく住んだあと,カナダで震災のニュースをきいてふたたび日本にきたという. そして,被災地でボランティアや講演をしてきたという. 避難所のひとをアフリカでなにもないところから創造力と楽観主義でビジネスをおこすひととくらべて,なにもしないで意気消沈しているのはよくないという. 日本人にはいいづらいこういう話を書くのは外国人ならではかもしれない.

原発に関しては,ホルミシスという,低レベルの放射線をあびるとかえって元気になるという研究の話をとりあげている. あやしい話ではあるが,原発といえばマイナスの話ばかりのなかで,こういう話をきけば福島の被曝者のなかには元気がでるひともいるのではないだろうか.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 外国人が見た東日本大震災@ [bk1] 外国人が見た東日本大震災@Amazon.co.jp

つづく…

2011-08-08

放射線ホルミシスつまり低量の放射線をあびるとかえって健康になるという研究についての本をさがしていて,この本にぶつかった. この本は東日本大震災後に出版されていて,低量放射線に恐怖を感じているひとに,前半では低量放射線はそれほど危険ではないこと,後半ではもしかしたら年間 20 ミリシーベルト程度の放射線をあびるとかえって健康になるかもしれないことを (つまりホルミシスについて) 書いている.

著者は放射線の専門家であり,本の内容をできるだけはっきりした根拠によってうらづけようとしている. 証明されていないことはそのように書いてある. 用語の説明がないなど,一般のひとにはわかりにくい部分もあるが,120 ページほどで文字数もすくないし対話形式なので,よみやすいだろう. こういう本を読んで,福島やその周辺のひとたちが,もっとこころおだやかにくらしてもらいたいものだ.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 低量放射線は怖くない@ [bk1] 低量放射線は怖くない@Amazon.co.jp

つづく…

福島第一原発事故でもれた放射性物質の量はチェルノブイリに匹敵する. だから,チェルノブイリからまなぶべきことはすくなくないだろう. この本は著者が何回か現地をおとずれて,事故からそれほど時をおかずに書かれている. だから,まだわかっていなかったこともあるだろうが,よりなまなましい内容になっている.

どこにどういう危険があったのかも知るべきことだが,汚染された地域でたくましく生きるひとびとのすがたもまた,この本からまなぶべきことなのではないだろうか.

評価: ★★★★☆

関連リンク: チェルノブイリ報告@ [bk1] チェルノブイリ報告@Amazon.co.jp

つづく…

日本のジャーナリストにありがちなことは,予断をもって取材にのぞみ,相手がなにを言ってもおかまいなしに予断に合っている部分だけを記事にしてしまうことだ. そういう態度が典型的にあらわれているのがこの本だろう. 著者は記者が記事に自分の主観をいれてよいと書いているが,「デマ野郎」 とよばれているという著者は,もしかしたらジャーナリストが 「主観」 だけでなくハナシを勝手につくってもよいとかんがえているのではないだろうか. それでいて,ツイッターやソーシャルメディアの一部の利用者が物事をきめつけるのに疲れたといっている.

記者クラブに問題があるのはたしかだし,それに対抗して著者らがつくった自由報道協会 (この本の 2 章でとりあげられている) はしかるべきやくわりをはたしているとおもう. しかし,すくなくともこの本では,マスコミ,官邸,東電,評論家など,この本でヤリダマにあげられているひとたちは,著者のいろめがねの被害者だ. 読者には,こういう著者のいうことをそのまま信じないで,自分のあたまでかんがえてもらいたいものだ.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 報道災害@ [bk1] 報道災害@Amazon.co.jp

つづく…

2011-08-12

4 月末にボランティアがてら,石巻と気仙沼のようすをみてきたが,おなじことをしているひとは非常にすくなかった. 気仙沼では,あるきまわっているカップルを 2 組くらいと,カメラをもちあるいている男性ひとりくらいだった. だが,いまダイヤモンド・オンラインに 「この夏は東北へ行こう! 百聞は一見に如かず。 「被災地を自分の目で確かめる」本当の意味」 という記事を書いているひとがいる.

つづく…

2011-08-21

現代思想 2011 年 5 月号の東日本大震災特集でも感じたことだが,この本を読んで,東日本大震災に関して哲学あるいは哲学者が無力であることをあらためて感じる. 佐々木 中 は震災に関して発言すべき 「知識人の責任」 があるかのようにいう圧力に反発しているが,これはこの本の企画への批判ともいえるだろう. 加藤 典洋 は,吉本 隆明 に影響をうけてきたが,いまは 池田 清彦 など,理系のひとの発言により,ひかれているという. これらはみずから無力をみとめているようなものだろう. なかには世間のトンデモ発言にまどわされているひともいて,ひとさまざまだが,いずれもあまり読むに値するとはおもえない.

評価: ★☆☆☆☆

関連リンク: 思想としての3・11@ [bk1] 思想としての3・11@Amazon.co.jp

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現代思想の臨時増刊の 「震災以後を生きるための 50 冊」 のなかで,すくなくとも 4 人がレベッカ・ソルニットの 「災害ユートピア ― なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか」 をとりあげている. この本の内容と東日本大震災とはかならずしもかさねあわせられているわけではないが,それでもこの本をとりあげているのはそれだけの内容があるとこの臨時増刊の著者がかんがえたからだろう.

2011-08-31

寺田寅彦の随筆は東日本大震災以来しばしば話題になる. 気になっているところに,まとめなおされて文庫として出版されたので,読んでみた. 内容は津波などの天災とくに関東大震災や国防,流言蜚語,日本人の自然観などに関する随筆集だ. そこではたしかに,著者の科学的知識と日本文化への理解とが調和している. しかし,自分の体験をそのまま書いたり,とくに調査したりせずに記憶にしたがって書いていることが,現代において特に有用なわけではない. どれもみじかい随筆なので,それほど深く追求しているわけでもない. かるいきもちで,過去のひとりの科学者のかんがえかたをなぞり,震災のひとつの記録を読めば,それなりにえるところがあるだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 天災と日本人@ [bk1] 天災と日本人@Amazon.co.jp

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東日本大震災時にツイッターやフェイスブックなどのうえでなにがおこったかを分析している. 具体的なエピソードとしては,東京都の猪瀬副知事がツイッターをみておこした 2 つの行動,ユーストリームによる NHK 放送の再配信などがとりあげられている. デマ (流言蜚語) の問題にも 50 ページくらいをついやしている. すでに読んだことがある話題が大半であり,分析の内容にもそれほど新鮮さはないが,分析の努力には敬意を表したい.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 災害とソーシャルメディア@ [bk1] 災害とソーシャルメディア@Amazon.co.jp

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2011-09-04

東日本大震災に関してもつぎの災害へのそなえに関しても,すでにさまざまな議論がなされている. 著者もおおくの部分でそれをなぞっている. あたらしい防潮堤より 「減災」 をめざしたふるい防潮堤のほうが効果的だったこと,避難のこころえ,などなど. しかし,とかく死者を美化したがる風潮に対して,著者は死者がどういう失敗をしたのかを検証しようとしている. ひとびとに津波の危険をしらせながら死んでいったひとについても,いきのこる方法がなかったのかをかんがえるべきだという. 原発事故に関しても東電や国を罵倒して 「ガス抜き」 しているひとを批判し,現状では不十分な台風へのそなえに関しても言及している. 災害に対する著者のかんがえには,まなぶべき点がおおい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 不屈の日本@ [bk1] 不屈の日本@Amazon.co.jp

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2011-09-08

放射線や放射能とはどういうものか,放射線は人体にどういう影響をあたえるか,ホルミシス現象とはなにかなどという話題に比較的コンパクトでもっともよくこたえてくれる本だといえるだろう. 低量放射線はそれほどおそれる必要はないということだ. ホルミシス現象に関するおおくの本のあやしげな記述とくらべると,この本の記述は信頼できる.

2002 年に書かれた本だから,あらさがしをすれば,いまとなっては適切でない記述をみつけることができる. しかし,おおくの本とくらべると原発に関してもより客観的に書かれていることがわかるだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 放射線の話@ [bk1] 放射線の話@Amazon.co.jp

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2011-09-11

被災者やバーチャル被災者は 「災害ユートピア」 という本にも書かれているように,災害後 1 〜 2 ヶ月は 「ハネムーン期」 とよばれるハイな状態になるが,その後は幻滅期,再建期を経て通常にもどるという. この本はその幻滅期以降にとるべき対応などについて書かれている. 9 月に出版されているが,もっとはやく出版されていればこの震災でももっとやくにたったのだろう. タイトルをかえて,今後おこる災害へのそなえるための本とすればよいのではないだろうか.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 心のフタ@ [bk1] 心のフタ@Amazon.co.jp

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災害時におこりうることなどを比較的小項目にわけ,ポイントや写真,図表などをとりいれてて書いている. しかし,知識がこまぎれにされ,写真と文章とのつながりもよくわからず,よみおわってもあまり内容があたまにのこらない. 記憶にのこるのはむしろ,「正常性バイアス」 とか 「同調性バイアス」 という,こまぎれに論じられているキーワードだ. もうすこしテーマをおおきくくくったほうが,わかりやすいのではないだろうか.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 放射線の話@ [bk1] 放射線の話@Amazon.co.jp

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2011-09-18

タイトルで 「大震災の後」 とうたっているが,実は著者がこれまで他の本で主張してきたことをくりかえしているだけである. 「伽藍からバザールへ」 というスローガンがそれを象徴している. 統計によると日本人は会社がきらいであるにもかかわらず,息をひそめて会社にしたがっている. これからもそれをつづけていくことは,震災の被災者がうけとるべきものをとってしまうということになるのだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 大震災の後で人生について語るということ@ [bk1] 大震災の後で人生について語るということ@Amazon.co.jp

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2011-09-28

東日本大震災後,原発に関する反省がひろがっている. 原発の危険を指摘するひとがいたにもかかわらず,それは無視されてきた. 著者はそれを 「空気」 を読んだからだと主張しようとしているようだ. しかし,この本のなかで 「空気」 は唐突に登場する. 著者は日本人が 「空気」 を読み思考停止したことを批判しているが,ここで思考停止したのは著者自身なのではないか. もし思考停止していないというなら,なぜそれが 「空気」 の問題なのかを説明する必要がある.

著者は放射線による発ガンに関して 「年間 20 ミリシーベルトを被爆してガンになり死亡するのは,1000 人に 1 人」 と書いている. それは客観的な結果なのだろうが,放射線がなくても死亡率はそれにちかい値であり,放射線によってふえているとしてもわずかだということが,この文章からはわからない. こういう不正確な記述から読者をあやまった方向にみちびいているようにおもえる.

評価: ★☆☆☆☆

関連リンク: もう空気は読まなくていい@ [bk1] もう空気は読まなくていい@Amazon.co.jp

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2011-10-01

東日本大震災の被災地でどういうボランティアができるのか,なにを準備して,どうすれば参加できるのか,実際にボランティアをしているひとたちの声などが,コンパクトにまとめられている. もうすこしはやく出版できればもっとよかったし,行ってみればこの本当はいろいろちがう状況があるだろうが,この本がこの震災にせよ今後の災害にせよ,ボランティアのきっかけになればいい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 災害ボランティア・ブック@ [bk1]災害ボランティア・ブック@Amazon.co.jp

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2011-10-04

著者が福島県知事だったころの,県と福島原発,東京電力,政府などのやりとりや,おかしな出来事の連続を淡々とえがいている. 原発事故や原発行政に関してはすでにいろいろおかしなことをきいてきたから,この本を読んであらたなことが書いてあっても,もはやおどろかない,あまり興味も感じない自分に気づく.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 福島原発の真実@ [bk1]福島原発の真実@Amazon.co.jp

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2011-11-14

東日本大震災後に石巻で確立されたボランティアの組織法について書いている. 「石巻モデル」 と,ひとことであらわしているが,状況に応じて変化させつつ現在にいたっている. 石巻専修大学が中心地になっていることはずっとかわらないが,それが可能だったのは震災前から準備がすすめられていたからだという. 「石巻モデル」 の図解をみると,自分が現地でみてきたものの位置づけがわかるとともに,自分がみていたのはほんの一部だったことがわかる. また,阪神大震災の経験がいかされていることがわかる.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 奇跡の災害ボランティア@ [bk1]奇跡の災害ボランティア@Amazon.co.jp

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2011-12-21

震災以来,著者は震災について,福島について発言し,復興構想会議委員もつとめてきた. その著者が地震以来の経験や構想会議での主張やその結果などを書いたのがこの本だ. 著者は福島第一原発の 50 km 圏内に住んでいるというが,地震そのものの影響は比較的すくなく,津波の影響もない地域だ. 震災を東京圏でむかえた私とも,それほどかけはなれた経験をしたわけではないようだ. そういう著者のかんがえや感じかたに,読者は共感できるかもしれない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 福島に生きる@ [bk1]福島に生きる@Amazon.co.jp

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2012-03-03

震災後,他の仕事をすべてキャンセルして官邸の参与となったという著者がみた原発事故処理の問題点が書かれている. 重要な指摘はいろいろあるが,そのなかから 2 つをあげると,まず,政府や専門家がおちいりやすいおとしあなとして,国民の不安をかきたてないために安全性を強調すると,自分も 「安全だ」 という暗示にかかってしまうという指摘がある. そういう暗示が 「根拠のない楽観的空気」 という最大のリスクにつながっているという. また,政府や専門家は国民の社会心理あるいは精神的な被害を軽視しているという指摘をしている. 「科学的」 であろうとするとおちいりやすいあやまちなのだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 官邸から見た原発事故の真実@ [bk1]官邸から見た原発事故の真実@Amazon.co.jp

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2012-03-18

チェルノブイリ周辺の住民や原発事故対策にかかわったひとびとの証言をあつめている. この本の解説にもあるように,著者が書こうとしたのは客観的事実だけではなく,ひとびとのこころ,とくに愛である.

福島でも原発事故に対策がとられ,事故そのものや住民の証言が取材されている. しかし,とくに対策に関しては客観性が重視されるぶん,ひとびとのこころがなおざりにされている. 取材においても,まだとらえきれていないもの,そしてこの本からまなぶべきことが,いろいろあるのではないだろうか.

評価: ★★★★☆

関連リンク: チェルノブイリの祈り@ [bk1]チェルノブイリの祈り@Amazon.co.jp

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2012-03-23

震災復興に 20 兆円くらいかかるというのは大嘘で,実は被害は 5 兆円程度だと著者は主張する. 復興のためと称して過大なインフラをつくるべきではない. しかし,この差はおもに,(復旧でなく) 復興に必要な全額をみつもった金額か,減価した資産の震災時の評価金額かというところからきているのだろう. この差額をだれがどういうふうに負担するべきなのか? すべてを被災者や被災地の自治体に負担させるというのは非現実的だろう. しかし,すべてを返済不要のものとして国民全体で負担するのが適切だと自信をもっていえるだろうか. とくに,もしそれが景気を悪化させるとしたら… だから,著者の主張も疑問は多々あるが読むに値するものだといえるだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 欺瞞の構図@ [bk1]欺瞞の構図@Amazon.co.jp

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2012-03-28

約 300 ページのうち半分を津波・地震に,そしてのこりの半分を原発事故にあてている. 著者自身がみたもの・きいたものから,地震の歴史,対策など,1 冊でひととおりカバーしようとしている. 範囲がひろい反面,それぞれの話題にはいまひとつ迫力がない. 著者は 2021 年の中高生がこの震災について知るために最初に読む本をめざしたというが,すくなくとも最初に読む本にはもっとインパクトが必要だろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 3・11 複合被災@ [bk1]3・11 複合被災@Amazon.co.jp

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2012-03-31

関東大震災と東日本大震災のときの政治状況の比較がこの本の中心テーマになっている. とくに東日本大震災のときの政治家については,ことばをきわめて批判している. しかし,それではそのとき政治家がどうすればよかったのかについてはそれほど明確なことを書いてはいない. それは関東大震災についてもおなじだ.

震災後の政治状況を分析するのは必要なことであり,著者の努力は貴重なものだとおもう. しかし,80 年を経てもなお正解がわからないのに,なぜ正解をみつけられない現代の政治家をこれほどつよく罵倒できるのか,理解できない. 政治家がちからをだすべきときに,そのちからをそいでいるのは,こういうジャーナリストなのではないだろうか.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 震災復興の先@ [bk1]震災復興の先@Amazon.co.jp

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2012-04-04

大正大学がどのように震災にかかわってきたか,対談,ボランティアやその他の学生が書いた短文など,さまざまな文章があつめられている. 雑多ではあるが,ボランティアがなにに感動したり影響されたりしたか,救援活動の実態はどうだったのか (避難所にとどいた衣類のうち 1 割しかつかわれなかったことなど),学生のマスコミに対するきびしい見方など,興味をひかれることが多数ふくまれている.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 3.11大震災@ [bk1]3.11大震災@Amazon.co.jp

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さまざまな大学人が 震災やそれと研究との関係などについて語っている. 文系の研究者が多いが,理系のひともいる. さまざまなかんがえを知ることができるのはよいが,1 人平均 6 〜 7 ページのインタビューでは十分な議論にならない. もっとじっくり議論すれば共感できるかもしれないが,断片的で,ひっかかる点のほうがめだつ.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: ポスト3・11 変わる学問@ [bk1]ポスト3・11 変わる学問@Amazon.co.jp

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2012-04-08

震災発生時にたまたま石巻にいた官僚の著者は,中央にもどらずそのまま 50 日間石巻でできる限りのことをして,そのレポートを霞ヶ関におくりつづける. それをもとに書かれたのが本書だ. 市役所の混乱した状況や役人たちの対応などが冷静にえがかれている. 興味ぶかく読むことができ,また貴重な資料でもある.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 被災、石巻五十日@ [bk1]被災、石巻五十日@Amazon.co.jp

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2012-04-10

震災時にさまざまなメディアがなにをしてきたかが,ひとつのおおきなテーマになっている. グーグルが震災後 2 時間以内でたちあげたという person finder について書いている. そしてヤフーやアマゾンなどもそれぞれが震災後やってきたことを書いている. これらは貴重な記録だ. ツイッターや他のネット・メディアがどのようにつかわれたか. またマスメディアとくに海外のマスメディアが日本の状況をどうつたえたか.

東 浩紀 は 「日本はいま,江戸時代末期のように開国と攘夷に分かれつつある」 という. ここまで劇的な表現はみたことがなかった.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: IT時代の震災と核被害@ [bk1]IT時代の震災と核被害@Amazon.co.jp

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2012-04-11

著者の計算によると,原発のかわりに化石燃料をつかうと大気汚染などで年に 3000 人くらいよけいに死亡するが,原発を運転してもそれほど死者はでないという. その真偽はともかくとして,原発か反原発かをきめるときにこういう冷静な思考をすることは必要だろう. 反原発を主張するなら,この本の挑戦をうけるべきだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 「反原発」の不都合な真実@ [bk1]「反原発」の不都合な真実@Amazon.co.jp

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震災後,東京から近郊への帰宅困難者のための対策がとられてきている. 都心の会社や施設などで,いそいで帰宅しなくてもよいように備蓄食料や仮眠設備が整備され,一時避難の場所が整備されている. しかし,私は逆向きに帰宅する少数派だ. 私のような東京への帰宅困難者には対策はどれだけ,とられているのだろうか?

つづく…

2012-04-12

タイトルからして,あまのじゃく的だ. 書いていることにそれほどおおきなまちがいはないようにおもえるが,被災者への配慮はほとんど感じられない. 原発災害がもたらすのが精神的な被害であることは著者も書いているとおりだが,そうであるなら,著者も,また災害対策においてもそこに配慮する必要があるだろう. それを欠いた著者の主張はうけいれられないだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 原発「危険神話」の崩壊@ [bk1]原発「危険神話」の崩壊@Amazon.co.jp

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2012-04-15

タイトルからして東日本大震災を意識していることはたしかだが,被災地の具体的な事情などはいっさい考慮していない抽象的な議論であるようにみえる. 復興ビジョンの試案のひとつとして考慮するとよい部分もあるだろうが,ビジョンをたてるまえに具体的な事情を考慮しなければ,ビジョンとしても絵に書いた餅になるだけだろう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 大震災復興ビジョン@ [bk1]大震災復興ビジョン@Amazon.co.jp

つづく…

2012-04-16

東日本大震災がもたらした津波と原発事故をテーマとした本はすくなくないが,この本は震災後に著者が会ったひとりひとりの人間をえがいている. さらに,原発に関してはそれを推進してきた正力松太郎やさまざまな政治家や東電などの企業人をいきいきとえがいている. 石原慎太郎など現在の政治家には批判的だが,これらの過去のひとは冷静にえがいているところに好感がもてる. だが,「いま私たちに問われているのは,これまで日本人がたどってきた道とはまったく別の歴史を,私たち自身の手でつくれるかどうかである」と書きながら,これからどこにどうやってむかっていけばよいかについては,ほとんどふれないままになっている.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 津波と原発@ [bk1]津波と原発@Amazon.co.jp

つづく…

2012-04-17

「NHK 独り勝ち」 には,いろいろな意味がふくまれているようだ. 東日本大震災がおこったとき,NHK は唯一,仙台空港からヘリコプターをとばすことができたというのだが,そこには必然と偶然が両方,作用している. 震災報道を 1 日ごとに検証する第 1 章に対して,第 2 章以下は震災とは無関係であり,番組制作の方法,他社との関係,政官との関係,不祥事などをとりあげている. バランスのとれた構成ではないが,全体として NHK の問題点をしめすことには成功しているといえるだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: NHK 独り勝ちの功罪@ [bk1]NHK 独り勝ちの功罪@Amazon.co.jp

つづく…

この本は 茂木 健一郎 と 竹内 薫 という 2 人の科学者とサイエンス・ライターとの対話で構成されている. 東日本大震災では Twitter などのネットメディアが重要なやくわりをはたしたが,その反面,妥当でないことを執拗に主張するひとがいることがとりあげられている. そこでとりあげられているひとつの視点は 「パターナリズム」 つまり,こどものように受け身で国の対策をもとめる姿勢だ.

あとがきには,科学で一番重要なのは対話をすることであり,その際,ことなる意見を比較することが科学の方法論の神髄だと書かれている. そうかもしれないが,この本の内容は哲学的対話だとしても,科学的対話だとはとてもおもえない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 3.11 以後@ [bk1]3.11 以後@Amazon.co.jp

つづく…

2012-04-18

安全性の議論に欠かせないのが確率であり,著者はそこに切りこもうとしている. そこにある程度はふみこむことができたが,十分だとはいえないだろう. また,この程度でも文科系のひとには理解困難なのではないだろうか.

大災害としてよくとりあげられるリスボン地震に関するカントの記述をはじめ,さまざまな引用が著者の主張をささえている. しかし,それにしても 「哲学叢書」 の 1 冊としては論理があますぎるといわざるをえないだろう.

評価: ★★★☆☆

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つづく…

2012-04-19

産経新聞に掲載された東日本大震災の被害者の話などをあつめている. ひとつひとつの記事はみじかいが,それだけに 200 ページほどの本のなかに 50 件ちかいさまざまなケースが 1 冊にあつめられている. 貴重な記録だといえるだろう.

評価: ★★★☆☆

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つづく…

2012-04-20

著者が震災直後,収監をひかえた時期にリツイートしまくったこと,著者が理想とかんがえる東北のすがた,そして瀬戸内寂聴との対話などからなっている. 常識にしばられない自由な思考だが,いまひとつ魅力に欠ける.

評価: ★★★☆☆

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つづく…

被災者向けの災害後の復旧マニュアルだ. 東日本大震災後に改訂されているが,この本のおもな対象は比較的軽い被害をうけた人,あるいはもっと小規模の災害だろう. その範囲では,いろいろ,きめこまかく書かれていて,やくにたつのではないかとかんがえられる.

評価: ★★★☆☆

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2012-04-21

ハードカバーの本ではあるが,2011 年 6 月に出版され,すでにほぼ役目をおえてしまっている. 東日本大震災でなにがおこり,経済にどういう影響をあたえたかが分析されているが,いまからみると,あやまった点もある.

一番価値がある部分は 4 章の 「復興へのロードマップ」 だろう. 出版の時点から短期および長期にわたって復興のために何をするべきか,さまざまな提言がなされている. いまみると,短期の提言のなかにはすでに実現されているものがおおい. この本がしめした時期よりはおくれたものがおおいようだが. しかし,たぶん政府のかんがえがちがったために実現していないこともある.

いま,なぜ実現されてないのかかんがえてみるのも,わるくないのではないかとおもう.

評価: ★★☆☆☆

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つづく…

2012-04-24

高橋是清の財政を検証し肯定して,それと比較して東日本大震災後にとるべき政策として国債の日銀ひきうけを主張している. 高橋財政に対しても評価しない意見がすくなくないが,それ以上に,当時と現在との世界経済の差をかんがえると,「高橋財政の成功」 が,いまとるべき政策を支持する理由にはならないようにおもえる.

評価: ★★★☆☆

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つづく…

13 人の専門家による提言集だ. 経済の専門家が多く,内容も経済と原子力に関するものが多い. 復興庁を東北につくり,いずれは東北州の州政府にするのがよいという意見もある. 私自身もそれがよいとかんがえていたが,復興庁はそうはならず,政治の改革もできなかった. これをふくめて,実現されていない,またこれからもされそうにない内容が多い.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 震災からの経済復興@ [bk1]震災からの経済復興@Amazon.co.jp

つづく…

2012-06-09

国会で原発事故の調査がつづけられている. 当時の政府と東電の当事者たちの発言,かんがえのちがいがあらためてうきぼりにされている. 焦点のひとつは東電が福島第一原発から全員を退避させるつもりだったかどうかだ. 東電がほんとうに全員を退避させるつもりだったとはかんがえられないが,当事者のコミュニケーション能力の不足が誤解と相互不信をまねいたようにおもえる. 危機の際にも適切なコミュニケーションができるように,現場のひとだけでなく政府要人や会社幹部も訓練しておくことが重要だといえるだろう.

つづく…

2012-09-08

最近,東日本大震災の被災地でボランティアなどで作業をしたひとのアスベスト被害が問題になっている. いまごろ?! とおもってしまう.

つづく…

2012-09-09

NHK の番組で,石巻では瓦礫処理に多額の費用がかかっている,それに対してとなりの東松島市では瓦礫の量はほぼおなじなのに 1/8 の費用ですんでいるという話題があった. 石巻では瓦礫を分別せずにあつめた,東松島市では最初から分別していたのが最大のちがいだという. それでおもいだしたのが石巻でボランティアをしたときのことだ. 分別しなかっただけでなく,瓦礫にする必要のないものまでそうしていることがあったのをおもいだした.

つづく…

2012-11-09

原発事故やそのときの首相のふるまいについては,すでにさまざまなひとが書いている. それらとくらべてとくにあたらしい話が書いてあるわけではない. ということは,それなりに信頼できる内容だということだ. しかし,自己直後に福島第一原発の吉田所長に会ってその人物をみきわめられたことがその視察の最大の収穫だというところは菅直人だから書けることだろう. 浜岡原発停止決定のプロセスなどについても,すこしあたらしい情報がある. 当時の誤解はだいたい解けているが,誤解したままのひともいるだろうから,この本では根拠をあげて誤解を解こうとしてもいる.

一番ちからがはいっているのは,事故後に,自民党などが政権をとればくつがえされるだろうから実現されるかどうかはわからないが,鳩山由紀夫まで “だまして” 首相の座にいすわって,原発廃止へのみちすじをつけたことの記述だ. ただし,その菅おろしさわぎについてはほとんど書いてない. まだまだ書いてないことはたくさんあり,とくに不利な部分はそうだろうが,原発事故に関する重要な資料のひとつになるだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 東電福島原発事故@Amazon.co.jp

つづく…

2013-03-30

文章はひととおりはいっているのだろうが,ぬけている写真または図が多数ある. つまり,校正した形跡がない. 250 円などという値段をつけて売るような本でないことはあきらかだ.

評価: ★☆☆☆☆

関連リンク: 東日本大震災とおながわ日記@Amazon.co.jp

つづく…

2013-09-09

アマゾンで 「震災津波の爪痕」 という Kindle 本を 3 分冊でだしている (「石巻編 (上巻)」,「気仙沼編 (中巻)」,「仙台編 (下巻)」). これらの本のアマゾンでの分類は 「社会学」 だ. ちょっと違和感がある.

つづく…

2016-03-10

東日本大震災後の 2011 年 4 月 29 日 〜 5 月 2 日にボランティアをし被災地をめぐってとった多数の写真とブログの文章をまとめた Kindle 本の無料キャンペーンをしている. 「震災津波の爪痕」(石巻編,気仙沼編,仙台編)

つづく…

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