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5 月 2 日の仙台の海岸付近のようす

石巻でのボランティアを中心とするこの旅行の最後に,仙台市の被災地をこの目でみてきた. 当初予定では名取市や岩沼市までみてくる予定だった. しかし,予定より時間がかかり,またカメラや携帯の電池もなくなったので,仙台市だけにとどめることにした. これらの地域でボランティアをすることもかんがえていた. しかし,あまり県外からのボランティアを期待していないようであり,また腰痛をおこしたこともあって,みるだけにとどめた.

RIMG3063_edited.jpg 仙台駅は海岸からはなれたところにあるが,仙台市のなかでも若林区や宮城野区は海岸に面している. 平地であり,高台がない. そのため,とくに若林区の沿岸部はこの震災でもっともおおきな被害をだしている. また,仙台の南にある名取市や岩沼市でもおおきな被害をだした. 仙台空港の浸水のようすはテレビなどでもつたえられたが,この空港は仙台市でなく名取市 (??) にある. これらの場所をぜひ自分の目でたしかめたかった.

1 日あるので,仙台市北部の中野栄という仙石線の駅でおりて,宮城野区,若林区をとおって,名取市にはいり,さらに岩沼市をみて,岩沼駅から仙台にもどるという計画をたてた. 中野栄から iPhone で地図 (Google Map) をたしかめながら南下していく. やがて産業道路にあたるので,そこを東にすすんでいく. そして 10 号線をふたたび南下し,仙台塩釜港の南部の道路を東にすすんでいく. 海にちかづくにつれて,津波被害のようすがみえてきた. 最初はまだ撤去されていないガレキがみえ,まがった木やガードレールがみえてくる. しかし,まだ被害はそれほどおおきくない.

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やがて,のこった建物のほうがすくない地域にいきついた. そこから南下していくと,やがて住宅地がみえてくる. といっても,原型をとどめた家はわずかだ. ほとんどはガレキとなっている. 途中で会ったひとに,この先が通行可能かどうかをきいたが,わからないというこたえだった. しかし,ともかく,さきにすすんでいく. 正面にはいくつか,のこった家があるが,左右はガレキがかたづけられて空地になっているところがおおい. しかし,まだ大半のガレキはちかくにつみあげられているようだ. くるまがとおったあとにしたがって,右折する. つまり西にすすむ.

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10 号線にちかづくと,原型をとどめた家がふえてくる. しかし,空地になっているところもある.

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ふたたび 10 号線にもどり,海 (川?) をわたる. このあたりの被害は比較的かるい. しかし,すすんでいくと,道の両側に比較的少量のガレキ以外なにもみえないところにいたる. ほとんどなにもないのは,もともと水田だからだろう. しかし,地図をみるとあったはずの建物がいまはない.

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道の西側には水路があったようだが,いまはおおきくえぐられて,ところどころ,みずたまりがある. そのみずたまりのかたちは自然の造形だ. もとは道の両側に歩道があったが,いまはなくなっている部分がおおい.

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10 号線は海岸からだいぶはなれているので,もうすこし海岸にちかづいてみることにした. このあたりは海岸からきた砂でおおわれているところがおおい. 風紋ができているところもある. それらについては 「仙台で津波と砂と風がつくりだした風景」 に書くことにする.

海岸ちかくには公園もあるが,いきすぎてしまったので南側からちかづこうとした. しかし,多数の木がたおれて道をふさいでいるので,ちかづくのは困難だった. ふたたび 10 号線にもどった.

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このあたりにも,さまざまなかたちの水たまりがある. それらについては 「仙台で津波がつくりだした水たまりの風景」 に書くことにする.

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さらにすすんでいくと,若林区にいたる. ここはすくなくとも西側は住宅地だった. 家はまばらにのこっているが,大半はなくなっているようだ. 東側はたぶん水田だが,やはり道や水路はえぐられている.

ちかくには高台もないし,たかい建物はみあたらない. くるまでなければ,とうてい,にげられないだろう. 小学校があった場所の付近では,小学校の建物 (体育館) だけがのこされている. (10 号線からはみえないが,体育館の裏の校舎ものこっていたようだ.) ここに避難したひとは,ガレキがとりのぞかれた地震数日後に救助されたということだ.

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ここから西にいくと盛り土をした有料道路があり,そのさきは津波が達していない. そこまでにげることができれば,たすかっただろう. その手前にも原型をとどめた家々はあるが…

このとき時刻はすでに 14:00 くらいになっていた. 風がつよかったので,用意していたおにぎりをまだたべていなかった. このさき,橋がこわれていて,わたれないときいていた.  それもあって,ここで,さきにすすむのをあきらめて市街地をめざした.

有料道路をこえて通常の田園風景のところにでてから,道ばたの適当な場所をさがして,おにぎりをたべた. そのちかくにバス停があったが,いまはここまでバスはこないという. そこで,さらにしばらく北西にすすむと,つかわれているバス停にでた. バスの時刻をみると,もうすこしでバスがくることがわかった. しかし,バスがくるまでに,もうすこしさきのバス停まであるくことにした. やがてきたバスにのって仙台駅にもどった. 萩の月とくるみゆべしを買って帰途についた.

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キーワード: 東日本大震災, 東北地方太平洋沖地震

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