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未来の予測と創造アーカイブ

0001-01-01

このページにはこれからの社会・経済・政治などを予測あるいは予想したり,それらに対処する方法などに関する話題をあつめています. 上位のカテゴリーはカナダからのブログです.

なお,このページは 未来の予測と対処 アーカイブ のページの先頭に表示されるように,意図的に投稿日時を 0001-01-01 00:00:00 としてあります (実際の投稿日時は 2008-09-14 14:45:14 です).

2007-11-22

かつての日本には国のまとまりをつくるものとして武士道や天皇の存在があったといえるでしょう. 欧米においてはいまでもキリスト教がそのやくわりをはたしうるのかもしれません. しかし,現代の日本においてはどうでしょうか? もっとべつのしかけにたよらざるをえないのではないでしょうか?

つづく…

これまで,さまざまな最適化の技術が開発されてきました. それによって,たとえば工業製品をつくるのに,かつては試行錯誤をくりかえして最適なものをつくりあげていたのが,コンピュータをつかうことによってむずかしい最適化問題についても最適にちかい解がもとめられるようになり,ほとんど試行錯誤なしに最適なものがつくれるようになりました. しかし,現状をパラメタ化してそれに対して最適化すると,その結果としてつくられるものは現状維持を指向することになります. ほんとうは現状が適切でないときには,これによって 「最適化の罠」 にはまってしまうことになるとかんがえられます.

つづく…

2007-12-31

東 浩紀 は 大澤 眞幸 との共著 「自由を考える」 (NHK 出版, 2003 年) のなかで 「規律訓練型権力」 と 「環境管理型権力」 について論じています. 「規律訓練型権力」 はもともとミシェル・フーコーが 「監獄の誕生」 (新潮社, 原著 1975 年) において論じているということですが,私自身はこの本を呼んではいません. 東の論旨は 「ポストモダン化」 によって 「規律訓練型権力」 によっては秩序を維持することができなくなり,「環境管理型権力」 がそれにかわって登場してきたが,そこにはいろいろ警戒すべき点があるということです. 「環境管理型権力」 は情報技術とくにセキュリティに関する技術を背景として登場してきているということなのですが,したがって,セキュリティ技術との関係を吟味する必要があります. このブログはこのような考察に適当な場所ではないとおもわれたので,「環境管理型アーキテクチャとセキュリティ管理」 において,環境管理とセキュリティ管理の技術との関係を論じています.

つづく…

2008-04-29

資本主義経済においては,分業,大規模化,集中,グローバル化がめざされてきました. ひくいエネルギー・コストのもとではものを移動させてもそれほどコストがかからないからです. しかし,温暖化をはじめとする環境問題が深刻化し,エネルギー・コストが大幅に上昇すると,そういう方向はかならずしものぞましいものではなくなってきます.

逆の極端は自給自足です. 完全な自給自足を復活させることはかんがえられませんし,情報通信のグローバル化は今後もさらにすすみ,過去にもどることはないでしょう. しかし,モノに関しては分散的な生産・消費をゆるいネットワークによってむすぶシステムがひとつの理想形になるのではないでしょうか?

つづく…

すくなくとも最近まで,情報通信技術は最先端技術であり,主役でした. すくなくとも情報通信技術者たちは,そうおもっていたでしょう. しかし,ユビキタスの時代,つまりコンピュータがみえなくなる時代 (「ユビキタス・コンピューティングとエージェント指向コンピューティング」 参照) には,もはやコンピュータは主役ではなくなる,つまり情報通信技術は主役である 「みえる技術」 をささえる脇役になるのだとおもいます. 主役はむしろ農林水産業や鉱業などなのではないかともおもいます.

つづく…

ハーバート・サイモンによれば,「市場」 は最小限の情報流通と計算だけで機能するメカニズムです [Sim 99] (p. 41). 情報通信が高価だった時代には,それは不可欠なことでした. しかし,情報通信技術は人類がうまれて以来はじめての大変革をもたらそうとしているようにおもえます. もはや情報や計算は高価なものではなくなり,それにともなってグローバル化した市場は世界規模での物流をもとめました. しかし,エネルギー・コストの増大や温暖化防止の要請によって,世界規模の物流は制約されるようになります. そうなると,モノが流通する場としての市場はもはや従来のようには機能しなくなり,情報流通を中心とするあたらしいメカニズムが支配するようになるとかんがえられます.

つづく…

2008-05-16

ヨーロッパ型にちかづけるべき日本の福祉政策」 という項目では,生活保護の予算が削減されるとともに自立可能なひとには自立をうながすという方針がたてられたことが原因で問題がおこっていることについて書きました. 生活保護をうけるひとはいわば競争社会の敗者ですが,公正な社会の実現のためには,すくなくとも敗者やその家族がいつまでも敗者の立場にあまんじなければならないことを避けなければなりません. そのためには 「機会の平等」 を確保する必要があります. ところが,現在,現場でおこっていることは 「機会の平等」 が確保されるまえに無理に自立をうながしているために,機会が不平等なまま,いつまでも底辺からぬけだせないでいるひとがおおいということだとおもえます.

つづく…

2008-05-23

地域活性化のために (Web にかぎらない) インターネットなどを利用した例を 6 件ほど紹介している. 実践例を紹介するだけでなく,それにさきだって大店法や 「まちづくり三法」 の失敗など,政治や社会を分析し,それをのりこえて地域情報化をはかるための理論をしめしている. さきに理論だけが紹介されているため理論だおれなのではないかとおもったが,例の紹介のなかできちんとそれがフォローされている.

とはいえ,こうしたとりくみはまだはじまったばかりであり,この理論がただしいにせよ,まちがっているにせよ,この本がさらにいろいろなこころみがおこなわれていくきっかけになればよいのだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: ウェブが創る新しい郷土@ [bk1]ウェブが創る新しい郷土@Amazon.co.jp

つづく…

2008-07-04

現在の経済・社会がもとめているのはクリエイティビティであり,都市が成長するのに必要な 「3 つの T」 は技術 (technology),才能 (talent),寛容性 (tolerance,ゲイを許容する) だと著者はいう. これらをもつ都市,たとえばオースティン,サンフランシスコ,シアトル,ボストンなどにクリエイティブ・クラス (新たな経済階級) のひとびとがあつまって活性化する. シリコン・バレーはこれらの都市のモデルにはなりえないし,著者の大学があるピッツバーグもおくれをとっている.

いろいろと刺激的な内容をふくむ本である. アメリカの都市を中心に論じていて,おなじ基準では日本の都市はひくい評価をうけることになるだろうが,たとえば東京は著者のいうクリエイティビティがゆたかな都市であるようにおもえる. 訳も基本的にはよみやすいが,重要なキーワードである social capital (ソーシャル・キャピタル) を 「社会資本」 と訳しているのは誤訳だろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: クリエイティブ資本論@ [bk1]クリエイティブ資本論@Amazon.co.jp

つづく…

2008-08-26

日本では消費者政策がもっとももとめられていた時代には生産者中心の政策がすすめられてきたが,より生産者政策が重要になってきたいまになって,消費者庁の設立というような消費者政策を重視しているようにみえる. これはもしかすると日本にとって危機的な事態なのではないだろうか?

つづく…

2008-08-27

株,債券,インターネット上のさまざまなとりひきなど,経済のバーチャル化がすすんできましたが,最近はリアルな商品が買われています. そのために原油,食糧などの価格が高騰して深刻な事態をまねいていますが,リアルな商品がみなおされてバランスが回復されようとしているのだとかんがえることができます. これは経済の健全なうごきだということがいえるのではないでしょうか?

つづく…

2008-09-09

2 年くらいまえから Web 3.0 ということばをきくようになった. その意味はかならずしもさだまっていないようだが,とくに佐々木俊尚はロバート・オブライエン (Robert C. O'Brien) による定義をたびたびとりあげている. しかし,この定義はそもそも ReadWriteWeb という Web サイトがティム・オライリー (Tim O'Reilly) がつくった Web 2.0 ということばにワルノリした結果できたものであり,まじめにとりあげるべきことばではない.

つづく…

2008-09-12

世界の経済や社会や技術やその他さまざまなものが 「急激にかわっている」 ということがよくいわれる. たしかに,電気製品にしろ,くるまにしろ,商品はめまぐるしくかわっている. また,最近では石油価格や穀物価格などが急激に上昇している. こういう急激な変化はたしかにあるのだが,その一方で人間や世界はそんなに急にはかわらないということを,最近ますます感じている.

つづく…

2008-09-14

定年もそれぼとさきのことではなくなってきた私だが,それでもこれからの人生のほうがながい. 世界がおおきく変化するなかで,これまでのかんがえかたにとらわれず,貢献するみちをさぐっていく必要があるのではないかとかんがえている.

つづく…

2008-09-18

私が子供のころには,21 世紀になると人間はきつい仕事をしなくてすむようになり,もっと便利になるという夢がよく,かたられていた. すわったままで部屋の内外のいろいろなものをボタンひとつで操作することができるので,あまりうごかなくてもよくなる. そうじ,洗濯などもロボットなどがやってくれるので,人間はしなくてもよくなる,などなど. たしかに,洗濯機は乾燥までしてくれるようになったなど,そういう世界にちかづいた部分はある. しかし,すべてをコンピュータやロボットがやってくれるというような環境は実現していない. そういう環境は人間を怠惰にし,バカにする,ありえないものだ

つづく…

2008-09-22

これまで,しばしば 「グローバル化」 がすすんでいることが指摘されてきた. いまでもそれは,すくなくとも部分的には進行しつつある. しかし,グローバル化の反対すなわちローカル化がおこっているようにみえる部分もある. こうした兆候をシリーズとしてとりあげてみたい.

つづく…

しばしば,グローバル化とはアメリカ化を意味するといわれる. 強大な経済力,軍事力を背景として,アメリカは世界におおきな影響をおよぼしてきた. しかし,アメリカ化としてのグローバル化はアメリカが強大であるがゆえにおこっていたのであり,アメリカが没落すればグローバル化も終焉する.

つづく…

エネルギー価格の高騰は物流コストを増大させる. そのため,物資が必要以上に遠距離をはこばれることは現在より減少するだろう. 従来は世界人口の 20% 未満の先進国のひとびとが開発途上国からどんどん物資を奪取してきたが,中国,インドをはじめとする人口大国が経済的にゆたかになり,消費をふやすことによって,物資は従来の先進国にはまわりにくくなる. それによって,物流が世界をかけめぐることによってささえられてきたグローバル化は終焉する. 物資の流通がおさえられることは,同時にそれに関する情報の流通をおさえることにもなる. 情報の流通コストは現在とくらべて大幅に増加することはないだろうが,必要がかぎられることによって,情報のグローバル化もおさえられることになる.

つづく…

20 世紀においては世界的な規模での地域間格差すなわち南北問題が世界をとりまく大問題だった. しかし,いまやもっとローカルな地域間格差が問題にされるようになり,また日本や韓国などでは国内の所得格差が深刻な問題になっている. これはグローバルな問題だった格差の問題がよりローカルになった,つまり,ある意味で 「ローカル化」 がおこっていることを意味している.

つづく…

エネルギー価格や,食糧および木材・鉄鉱石をはじめとする工業原料価格の高騰は,それらの供給源の分散につながる. 石油にかわるエネルギー源としての自然エネルギーやアルコール,オイルシェールなどの開発が加速され,木材の国内供給がうながされる.

つづく…

2008-09-23

今後は,情報通信技術 (ICT) はこれまでのように主役であるよりも,農林水産業や鉱業の脇役としてのやくわりが増大していくでしょう. また,これらの 「リアル」 な産業に資金が傾斜する結果,ICT によるヴァーチャルな世界の重要性は相対的に低下するでしょう. サブプライム・ローン問題にみられるようなヴァーチャル世界のあやうさも,リアルへの指向をつよめるものとかんがえられます.

つづく…

2008-09-28

グローバルな商品流通によるリスクを回避するには?」 という項目に書いたように,グローバルな商品流通は商品の 「汚染」 によるリスクを拡大させる. このリスクをおさえこむには,「汚染」 された商品の流通範囲を限定させる必要がある. そのためのひとつの方法は,その商品の対価を特定地域内でしか流通しない地域通貨のようなものにすることである. 地域通貨はグローバル化した 「マネー」 の否定につながり,反グローバル化につながるであろう.

つづく…

2008-10-05

現代の技術はそのおおくが複雑化し,一般人には理解しがたいものになってしまっている. しかし,技術を開発したのは専門家だとはいっても,技術はつかわれるためにあり,つかわれれば必然的に一般人にかかわる. 一般人には理解できないからといって,それを専門家にまかせておくと,かえって危険なことになりかねない. 専門家はかならずしも常識的な判断にたけているとはかぎらないからである.

したがって,一般人にわかるように,技術の透明化をはかる必要があるとかんがえられる. つまり,技術の本質が直観的に把握できるようにする必要がある.

このシリーズではこのような技術の透明性確保に関する状況を個々の技術について検討してみたい.

つづく…

現代においては,コミュニケーション,決済・金融をはじめ,おおくの社会システムがコンピュータなしにはなりたたなくなっている. そして,コンピュータがつかわれるゆえに,そのセキュリティ上の弱点をつく犯罪行為が頻繁におこなわれる. したがって,そうしたシステムにはセキュリティをまもるためのしかけが必須になっている.

つづく…

サブプライム問題が危機といわれるほどに拡大してしまったのは,そこに金融工学の手法がつかわれたからである. 金融工学そのものがわるいのではなく,悪用されただけだという意見もある. しかし,サブプライム・ローンを証券化する際に透明性を確保できなかったことが原因となっておおきな信用収縮をもたらし,問題を拡大しているようにおもえる. ここでも,すくなくとも問題解決のひとつのカギが透明性の確保だとかんがえられる. それは金融工学のつかいかたの問題というよりは,金融工学じたいが解決するべき問題だとかんがえられる.

ハイテク兵器の複雑さゆえに,それを使用する戦場に軍事請負企業 (PMC) の社員が常駐する必要がでてきているという [Mot 04]. このような事例は 「戦争の民営化」 の一側面としてとりあげられている.

戦争の民営化によって,軍が決定するべきことを権限をもたなず責任も負わない民間人がきめるようなばあいでがててくるという. 軍が責任をもって決定するべきことを,責任をもたない民間人がきめる,おそろしい結末をまねく可能性があるとかんがえられる.

このような危険をさけるには,ハイテク兵器の技術を透明にし,兵士が直観的にあつかうことができるようにすること,専門家なしでもあつかえるようにすることが必要である.

参考文献

  • [Mot 04] 本山 美彦,「民営化される戦争」,ナカニシヤ出版,2004.

2008-10-11

未来を予言する本である. 予言は 5 つの 「法則」 にもとづいているが,法則はあらかじめあたえられるものであって,論証の対象ではない. それだけでなく,法則からみちびかれる 「結論」 も,この本においては論理的にみちびかれているわけではない.

この本は,230 ページくらいの比較的うすい本だが,
さらに,その文章のスタイルはブログでよくみられるような,
文のくぎりごとに改行され,みじかい段落が空行でくぎられるスタイルだ.

このスタイルはひとを理性によって説得するときには向いていないようにおもえる. なぜなら,このスタイルで論理を展開すると,ページ数がおおくなりすぎて,散漫になるからだ. これはむしろ,ひとを感性によって説得するときに向いたスタイルだろう.

著者の主張のひとつは 「「考える文化」 から 「感じる文化」 へ」 ということだが,著者自身がそれを実践しようとしているということかもしれない. だから,この本はむしろ宗教書といってよいだろう. 論理を知るには,おなじ著者による他の本を読んでもらえばよいということかもしれないが,そうだとすると,これは私にとっては読むべき本ではなかった.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 未来を予見する「5つの法則」@ [bk1]未来を予見する「5つの法則」@Amazon.co.jp

つづく…

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