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DIY (日曜大工) とものづくり・実験:3 次元印刷 (3D printing)・CAD, 仕事と起業

デザイナとのコラボレーションのむずかしさ

今年 (2017 年) 1 月以来,東京都のデザイナ・データベースをたよりに選択したデザイナ 2 社 (2 者) とのコラボレーションをめざしてきた. しかし,これまでのところ,成功していない. デザイナの検索・マッチングも容易でないし,私としてはデザイナにあわせやすいように自由度をもたせているつもりでも,選択したデザイナとなかなかうまくいかない. また,仕切りなおす必要が生じてしまった.

最初のコラボレーション

1 月には 5 社くらいにメイルをおくって,2 社にでかけていって,そのうちの 1 社とコラボレーションをはじめた. このときには,出資できる金額がかぎられているので,できれば共同出資でいきたいという話をした (というか,そのようにあらかじめブログに書いていた).それがおもいのほか容易にうけいれられた. このコラボレーションは最初は順調にみえたが,しだいにおかしくなってきた. 1 人でやっている会社ではないので,たぶんほかのひとの反対でうまくいかなくなったのだろう. そのおもな原因はこの「共同出資」にあったようにおもう.

結局,このコラボレーションはついに最後まで契約をむすべないまま,おわった. どういう契約をするかも,むずかしくて,きめられないままだったということだ. 契約をむすべなかったのはうまくいかなかった結果だといえるが,契約条件がきめられなかったのはその原因でもある. この経験で私がかんがえた (まなんだ) のは,デザイナにこういう (共同出資というような) かたちでリスクをとってもらうのは困難だろうということだ.

第 2 のコラボレーション

そこで,つぎのコラボレーションをはじめるにあたっては,基本的に私がリスクを負うことにした. つまりは,通常の契約をめざした. この 2 回めを開始するにあたっては,探索範囲をひろげるために,10 社くらいとコンタクトした. しかし,そのすべてから返事がかえってくるわけではないし,返事はきてもスケジュールがあわないために結局会えないままのところもあった. 会えてもなかなか話がかみあわない場合もある. 結局,可能な相手はやはり 2 社にしぼられてしまった. そのうちの 1 社をえらんで,コラボレーションを開始することにした.

ところが,この相手からおくられてきた契約案は私の側の権利への配慮がとぼしく,私には「通常」のものとはみえないものだった. デザイナのほうがよわい立場にあるのだとはおもうが,契約としては両者への配慮が必要だろう. そのため案を改訂しようとしたのだが,そのための手続きというかやりとりの煩雑さが契約不成立のひとつの理由になった. 最近に独立したデザイナだったが,すでにすくなからぬ会社とデザインの契約をしているようだった. これまでどういう契約をむすんできたんだろう?

契約できなかった理由は契約案だけではなく,仕事のすすめかたにもあった.しかし,それについてここに書いても愚痴になるだけだろうから書かないことにする. ともかく,これでデザイナとの仕事に関して失敗をかさねることになってしまった. これまで東京都のデータベースをもとにデザイナをさがしてきたが,このやりかたからして再検討が必要かもしれない.

追記 (2017-9-25):
私の権利への配慮がなかったということを書いたが,よくかんがえてみると,そこにはもっと重大な問題があることに気づいた. 螺旋 3D 印刷は generative design のための方法だ. そこをゆずることは,たぶんできない. つまり,コラボレーションのためには私の設計やデザインに関する権利をみとめてもらうというよりは,私が書くプログラムによる generative design (= emergence, 創発性) を謙虚に聞いてもらう (みてもらう) ことが条件だということだ. 第 2 のコラボレーションにおいてはデザイナが螺旋 3D 印刷を単なる新素材製造技術とみなして,デザインに関する権利をすべてにぎろうとした. そのためにこの条件がみたされず,コラボレーションが成立しなかった.

デザイン・プロセスをプログラマである私が制御することはできるから,デザイナのゆるい設計案にもとづいてそれを制御することはできる. しかし,デザイナが完全な自由を手にすることはできない. それをみとめてもらわないかぎりコラボレーションは成立しないということだ. そこに,ようやく気がついた. 創発的な方法をもちいる以上はそれをみとめてもらう必要がある. それは私のエゴではない. 最近はよく AI とくに深層学習 (deep learning) がうみだすものの予測不可能性について語られるが,generative design においても同様だ. なにが創発するかは予測できない. 創発性を殺してしまうようなデザインを私はみとめることができない.

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