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ロシアと欧米とのたたかいはすでに第 3 次世界大戦だ!

プーチンがはじめたウクライナ侵略戦争は,ウクライナ軍をアメリカや EU 諸国の軍事援助するだけでなく,欧米をはじめとする多くの国を巻きこんだ強力な経済制裁につながっている. ウクライナでの民間人に対する非人道的な行為すなわち戦争犯罪によって,これらの国はロシアが屈服するまでこの「経済兵器」を継続・強化する方向になっているようにみえる. また,サイバー攻撃や SNS などもロシアに対する軍事攻撃にかわる「兵器」としてつかわれている. これはすでに第 3 次世界大戦と呼んでよい状態になっているのではないか?

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NATO が軍事介入することは第 3 次世界大戦つまり核戦争につながるということで,NATO 各国とくにアメリカは軍事介入しないと明言してきた. しかし,いまや核兵器をつかわず軍事によらないさまざまな「戦争」の方法が開発されている. サイバー攻撃もそのうちのひとつだが,SNS をつかったプロパガンダもそのなかにかぞえてよいだろう. そして,なによりもいま,ロシア国債のデフォルトなどをめざして,つぎつぎ実施されているさまざまな経済制裁の方法は強力な戦術になろうとしている.

これまでもロシアはグルジアやモルドバをじりじりと侵略し,クリミアやウクライナ東部を侵略し,ヨーロッパで核物質をふくむ毒物によるロシアに不都合な人物の殺害などをおこなってきたが,それがおおきな制裁にはつながっていなかった. また,シリアでおこなわれた民間人が住む場所への大規模な攻撃にもロシア軍が加担していたが,それに対してアメリカはシリアにわずかな攻撃をおこなっただけだった. しかし,ウクライナ侵略戦争では大規模な破壊や残忍な戦争犯罪によって欧米や日本をはじめとする多数の国が連帯し,ロシアに対抗してきた. もはやロシア国内的にもプーチンが勝利を宣言できるような終戦の方法を許すことは,ウクライナにとっても欧米にとってもむずかしくなってきた.

この状況はもはや第 3 次世界大戦といってよいのではないか. 第 3 次世界大戦は核戦争になり,世界を破滅させる,つまりハルマゲドンになるとかんがえられてきた. しかし,核兵器とはちがって使用可能な強力なさまざまな「兵器」が開発されたことによって,ふたたびハルマゲドンではない世界大戦が可能になったのだとかんがえられる. ホロコーストをはじめとする非人道的な行為をおこなってきたドイツを第 2 次大戦において連合国が破ってヒトラーを排除したように,いまウクライナでの破壊的・非人道的な行為をおこなっているロシアを第 3 次大戦において破ってプーチンを排除する方向にむかっているのではないかとおもわれる. 参戦に慎重だったアメリカがしだいに巻き込まれていったという点でもこの戦争の状況は第 2 次大戦に似ているようにおもわれる. ふたたび世界大戦がおこらないようにするにはどうすればよいか,いずれかんがえなければならないが,いまはすでにはじまってしまった第 3 次世界大戦を「連合国」がどうすれば勝利することかができるかをまずかんがえなければならない.

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キーワード: 第三次世界大戦, World War III

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