[ トップページ ]
生活:健康・医療・医薬

両眼白内障手術

半年ほどまえに,右目が見づらくなっていることに気づいた. 自分ではわからなかったが眼科医に白内障だといわれ,それから半年後には急に悪化して,ついに手術にふみきった. それほどひどくはないが左目も白内障にかかっているということなので,おもいきって両眼の手術をうけて近距離用の単焦点レンズをいれた. まだ手術後 1 週間弱だが,経過は良好だ.

半年前,右目がみえづらい原因がわからなかったのと,会社づとめしていたころから緑内障のうたがいがあるといわれていたので,この機会にとおもってほとんど行くことがない眼科医院にいった. 自分では白内障だとはまったくかんがえていなかったが,すでに水晶体の中心が白濁していて,眼底を観察するのがむずかしくなっているということだった. 緑内障については,眼底の視神経の密度がひくいということで,あいかわらず「疑い」のレベルだった.

緑内障については検査が必要といわれたが,それも検査しないまま,白内障の手術はもちろんしないまま,半年ほど時間がすぎていった. とはいえ,白内障に関する本が最近いくつか出版されているので,そこから情報をしいれようとはしてきた. それらの本はそれぞれ特徴をだそうとはしているが,あまり印象にのこるものはなかった. ところが,1 ヶ月ほどまえに急激に右目の視力がおちてきた. 原因が白内障であることはあきらかなので,ついに手術しようとおもいたった.

どこで手術をうけるべきかをきめる必要があった. 本だけでなくネットでもしらべてみると,有名な手術法を開発した医師として,赤星,深作という 2 人のなまえがあがってきた. 本の著者など,ほかの医師についてもしらべたが,とくにひかれるものがなかったので,これら 2 人について,さらにしらべた. その結果,やはり一番人気の赤星医師が私にもよいようにみえた.深作医師は現在は手術を後進にゆずって本人は絵をかいているようだが,他の医師の白内障手術に関しては攻撃的にみえて,あまり印象はよくない. また, Web サイトには多焦点レンズのことしか書いてない. 赤星医師はもとは三井記念病院にいたが,現在はそのすぐそばにひらいた「秋葉原アイクリニック」で週 2 回,集中的に手術をしているということがわかった. 秋葉原は私が小学生のころからかよってきた場所だ (ただし電気街とは線路をへだてている). また三井記念病院は私が何度か行った都の中小企業公社がはいったピルのすぐそばだ. 赤星医師の手術をうけるにはアイクリニック以外にもうひとつべつの入口もあるようだが,アイクリニックのほうに電話してみた. すると,診察予約は 3 週間ほどさきになるが,その後それほど待つことなく手術がうけられることがわかった. ただし,紹介状が必要だというので,まず家のちかくの眼科で診察をうけることにした.

ちかくの眼科で診察をうけると,白内障は右だけ手術をうければよいが,左も急に悪化する可能性もあるといわれた. 緑内障については心配ないとおもうが,検査はうけてもよいといわれた. 手術をする場所のおすすめをきいたが,ちかくの眼科医院をいくつか紹介された. しかし,家からちかいことがとくに利点だとはおもわれなかったので,結局,あらかじめかんがえていた秋葉原アイクリニックへの紹介状を書いてもらった.

手術で装着する眼内レンズには遠距離用,中距離用,近距離用という 3 種類がある. 仕事でつかっているノート PC を裸眼でみえるようにしたいことから近距離用にすることはだいぶまえからきめていた. また,多焦点レンズにするか単焦点レンズにするかがひとつの選択肢だが,アイクリニックにいくまえの時点では右目だけ手術するつもりだったので,多焦点レンズだと左右のバランスがとれないからよくないとかんがえていた. また,多焦点レンズは光がにじむので夜の運転には向かないということもネットでしらべていた. もちろん,多焦点レンズの手術には健康保険がきかないということも単焦点をえらぶおおきな理由だ.

秋葉原アイクリニックで診察をうけ,話をした結果,両眼を同時に手術することにきめた. 手術の時期をずらすとまたその前後に検査などで時間をとられること,左右のバランスがとれないうえに左目がいつ悪化するかわからないことなどがその理由だ. ここでは単焦点レンズをすすめていたので,それは即決した. また,近距離用にするということもすぐきまった. ただし,近距離用は焦点距離が 30 cm くらいであり,ノート PC をつかうのに最適な 40〜50 cm くらいよりはみじかいことがすこし気になっていた.

手術日には午前 9 時まえに到着したが,検査や診察を経由し,瞳孔をひらく目薬を何度もさし,抗生剤の点滴をしながら午後 1 時半くらいにようやく手術をうけた. 麻酔がよくきいているので,痛みはまったく感じない. 瞳孔がひらいているので光がまぶしい. 手術用の器具からは高さが変化する音がきこえる. あとできくと,水晶体にかかる圧力を測定して音にしているのだという.

家にかえるときは目があけられなくなる危険があるということで,あらかじめ,つきそいをもとめられた. そのため,妻のつきそいのもとで家にかえった. その後は毎食後くすりを飲み,1 日 6 回,目薬をさしている. そのうちの 3 回は 3 種類の目薬を 3 分ほど間隔をあけてさす. 目薬はきらいなので通常はほとんどつかわないが,今回はやむをえない.

手術直後は視野が白くなったりして (つまり白内障のときのように) みえにくいが,炎症がおさまると左目もこれまでよりはっきりみえる. しかし,これまで左目は焦点距離が 40 cm くらいだったのが,ややみじかくなって,ノート PC の画面もややぼける. テレビはさらにぼけてみえる. もうすこしだけ焦点距離がながいレンズのほうがありがたかったようにおもうが,保険適用のレンズにはそんなに種類がないようだ.

PC にせよテレビにせよ,これまでも片目でみるとぼけていた. しかし,両眼視するとぼけが気にならなくなっていた. 2 枚の画像をつかって脳で画像処理しているのだろうと勝手におもっていた. ところが,現在は単眼視と両眼視とであまり差がない. 時間がたてば脳内の画像処理プログラムが最適化されて,以前のように両眼視できるのではないかと期待している. しばらくちかくをみていて急にとおくをみるとぼけてみえるが,しばらくとおくを見つづけるともうすこしはっきりみえるようになる. テレビの字幕もそうだ. これまではすぐに距離に適応していたが,現在は適応するのに時間がかかるということだ. 適応するために目のまわりの筋肉をかなりつかっているようにおもえる. これもそのうちもっと改善されるだろうか?

2020-1-6 追記:
約 1 ヶ月たって視力は安定してきたが,まだ 40 cm をこえる距離のものは見づらい. 視力検査では左右ともほぼ裸眼で 0.2,矯正して 1.2 だ. これからは訓練すればテレビなどがみやすくなるのではないかと期待している.

あまり詳細な検討をしないまま秋葉原アイクリニックで手術をうけたが,いまからおもうと,もうすこし手術件数がすくないところでうけたほうが,こまかく対応してくれたのではないかとおもう. ノート PC がみやすい焦点距離 40 cm くらいがベストだとおもっていたが,もうすこし焦点距離がみじかいレンズを選択してもらった. こまかい希望をきいてくれるところであれば,もしかするともうすこし焦点距離がながいレンズをえらんでくれたかもしれないとおもう. しかし,秋葉原アイクリニックでも,ほかの眼科でも,おおくのひとは焦点距離をこまかく選択したいとおもわないだろうから,とくにつよく希望をのべないかぎりは同様の選択になっていたかもしれない.

キーワード:

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.kanadas.com/mt/mt-tb.cgi/7510

コメントを投稿

Google でブログを検索:

メインページアーカイブページも見てください.
Creative Commons License
このブログはつぎのライセンスで保護されています. クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.
Powered by Movable Type