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4K テレビが暗いのは HDR の弱点 ― 有機 EL にするしかない

最近,4K テレビを買ったら画面が暗いのでがっかりしたという話がよくきかれる. これは 4K 画像が HDR (high definition rate) つまりダイナミック・レンジがたかいことからくる本質的な問題なのだとおもう. それじたいは光らない液晶などでテレビをつくるかぎり解決するのは困難であり,有機 EL を選択するのが唯一の解決策だとおもう.

4K テレビが暗いという話は Web 上でいろいろある. 暗く感じられるのはまちがいないのだろうが,原因に関してはまとはずれな議論が多いようにおもえる.

テレビがデジタル化したとき,音声でも似たことがおこっていた. ダイナミック・レンジがひろがったはずなのに,音声の平均レベルはあまりさがらず,その特性をいかせていなかった. デジタルにすると,ボリウムの位置がいままでどおりだと音声がちいさくなるのをきらったのだとかんがえられる. あるいは,音声のダイナミック・レンジをひろげるとおおきな音がでやすくなり,周囲に迷惑をかけるというような音声特有の問題もあっただろう.

画像のダイナミック・レンジがあがると,平均のあかるさをおなじにするには,光源をつよくしなければならない. 有機 EL のように素子自体が光源である場合はよいが,液晶のように光源が他にある場合は,その光源をつよくしなければダイナミック・レンジをいかすことができない. 光源をつよくすれば消費電力がふえ,発熱もふえる. 消費電力低減がもとめられる時代には,ダイナミック・レンジに比例して消費電力をおおきくすることはできないだろう. 消費電力をちいさくすれば,平均のあかるさをさげるか,ダイナミック・レンジをさげるしかない. したがって,解決策としては有機 EL のように素子自体がひかりをだすようにするしかないとかんがえられる. 素子が光をだすなら,よわい光をだしているあいだは消費電力がすくないから,つよい光が必要なところだけおおきな電力を消費する.

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