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DIY (日曜大工) とものづくり・実験:3 次元印刷 (3D printing)・CAD

3D デザインランプを魅力的にみせる LED・光源の性質

螺旋 3D 印刷でつくった「作品」をきれいにみせる光の性質がだいぶわかってきた. 太陽光やカバーのない LED がはなつつよい光があたると魅力的にひかる. 一方,蛍光灯や拡散型のカバーをつけた LED 電球のような一様な光は魅力的でない.

螺旋 3D 印刷作品にとって太陽光が魅力的な光源だということは以前から感じていたが,その理由をはっきり説明できなかった. いまもまだ十分にわかってはいないが,2 つのことがいえる. 第 1 に,太陽光はとても輝度がたかい光をだすが,それを反射すると作品がきらきら光り,魅力的にみえるということだ. 輝度のひくい光源では反射光の魅力がうすい. 第 2 に,太陽光は平行光なので透明な作品を透過した光ははっきりした影をつくりやすいが,それが魅力的にみえるということだ. 拡散する光でははっきりした影ができないので魅力がうすい. (こういう光をあてた作品からの反射光はとてもダイナミック・レンジがひろくて,写真にとりにくい (「3D デザインランプのきれいな写真をとるために -- HDR 機能の追究」参照).そのため,ここにも写真はのせていない.)

つよい点光源が魅力的であることは螺旋 3D 印刷作品にかぎらない. 点光源にちかいキセノンランプなどをつかって,ガラスによる屈折光をつくりだしたり (たとえば MIT のガラス 3D 印刷作品のディスプレイ),ランプシェードで壁に影をつくりだすことは,これまでもおこなわれてきた. 私も一時,1 個だけの LED チップをつかった「スタンド兼ペンダント」がつくりだす影を追究してきた (左下の写真が一例). しかし,1 個の LED チップでは十分につよい光をつくりだすことはできないし,LED がつくりだす白色光は拡散しやすいのでつよい影をつくりにくい.

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LED でつよい光をつくるには複数のチップをつかう必要があるが,それでも魅力的なひかりをつくりだすことはできる. 乱反射をおさえて LED の「つぶつぶ感」を利用すれば螺旋 3D 印刷作品が魅力的にみせられることがわかり,3D デザイン電球などではそれを追究してきた (右上の写真が一例). 中国から輸入した LED 電球の拡散型のカバーをはずして 3D 印刷したカバーをつけることで,螺旋 3D 印刷の魅力をひきだすことができる. LED でも魅力的な光をつくりだせるのは,LED チップの輝度がたかいからだ. 輝度のたかい光を作品にあてて反射させることによって,きらきら感をだすことができる. 拡散型のカバーで光を一様にしてしまうと,その魅力はうしなわれる.

既存の LED 電球のなかでもスポットライトのなかには,少数の高輝度 LED チップを使用して,その光をレンズでとおくまでとどけるようにしたものがある (左下の写真が一例). また,電池式のものでも懐中電灯はレンズによってスポットライトよりさらにとおくにつよいひかりをとどけようとしている (右下の写真が一例). これからしばらく,これらの光源を追究してみたいとおもう.

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