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政治・法律・憲法:外交・国際関係

ケネディ駐日大使に期待する

先日,アメリカ合衆国駐日大使であるケネディ氏に NHK の番組「クローズアップ現代」 がインタビューしていた. アメリカの安倍首相への失望発言などについてのするどい質問に対して,ケネディ大使はアメリカ本国のスポークスマンとはすこしちがったこたえをしているようにみえた. 来日以来精力的にさまざまな場所をおとずれ,メディアの注目をあびているケネディ大使には,アメリカにはとどかない日本人のこえがいろいろとどいていて,それが慎重な発言につながっているのではないだろうか. 日本人の声をアメリカにつたえる架け橋になってほしいと期待する.

Caroline_Kennedy_US_State_Dept_photo.jpg安全保障においても経済関係においても日米関係が重要であることは,日本人もアメリカ人も理解しているだろう. しかし,太平洋戦争時にはそれぞれが最善と判断したみちをあゆんだ結果として戦争することになってしまった. 日本に反省するべき点があるのはもちろんだが,東京裁判を中心とする戦後処理を,公式にはうけいれたといっても,その結果を日本人がすべて肯定的にうけとめることはできないだろう. だから,靖国参拝問題をとっても,アメリカ本国でのコメントにおおくの日本人は完全に同意することはできないだろう. 中国や韓国を刺激することになったとしても,「日本のため」にたたかった軍人や政治家を死んでなお犯罪者あつかいしつづけることはできないだろう.

ケネディ大使にはすでにそのことがわかっているようにみえた. 日米に意見対立があっても,それが日米関係の基本をかえることはないということを強調していた. 日本人にはアメリカのコメントを完全にはうけいれることができないのを理解しての発言だとかんがえられる. ケネディ大使は日本人から好感をもたれ,そのぶんだけ本音をきく機会をえているのではないだろうか? それを日米関係の改善のためにやくだててほしいとねがっている.

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