補聴器フィッティングには多数の方法があるが,有名な方法として NAL-NL1,DSL などが知られている. 旧式のものではあるが日本でも大和田法が知られている. しかし,この本ではこのような確立されたフィッティング法についてなにも書いていない. 著者は E 章においてただ周波数レスポンスをあわせることだけを書いている. ベネマの 「デジタル補聴器入門」 などでは,それではうまくいかないことが書かれている.
補聴器において重要なのは声を認知することだが,語音明瞭度についてはようやく最終章で書いている. その記述は詳細だが,それはむしろ研究紹介であり,フィッティングにおいてどのようにやくだつのかはわからない. 「フィッティング」 をタイトルとする本としてはまったく不十分だとかんがえられる.
評価: ★★☆☆☆
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