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汐留のキッチュな公園とビル (銀座近辺の建築散歩 5)

大門駅から東京駅まで散歩するなかで,汐留でみたイタリア公園と擬歴史様式のビルをみてきました. とくに,これらのビルのアーチや柱について分析してみます.

イタリア公園

汐留駅方面にむかってあるいていく途中に,区立イタリア公園というのがあります. ローマ風のつもりの (?) 柱列や彫刻がおかれた花壇があります. ちかくにはマンションもたくさんあるようですが,ここは土曜日なのに閑散としていました.

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ギリシャ風の柱とアーチをもつ建物たち

駅をこえて反対側には,ギリシャ風の柱をもつ建物などがいろいろ,みえてきます. イタリア公園は電車の線路の反対側にあるので,そこからまっすぐはいけないのですが,線路ごしにこの,あやしげな建物たちがみえています.

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線路をまわりこんで,このビルたちをちかくでみてみます. 最初にみえてくるビルは下にアーチをもっていますが,まあ,ふつうです. となりが駐車場になっているために実はこのビルは横からのほうがよくみえるのですが,側面はかくれるはずということで,側面は (通常のように) 手抜きにつくられています. その面のほうがよくみえるというのは,皮肉なものです.

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このあたり (イタリア街というそうです) のビルはだいたいどこかにアーチをもっていますが,つぎの 2 つのビルもそうです. 左の写真のビルは窓にだけアーチがありますが,右のビルは連続してアーチがあり,それを柱がささえています. しかし,これはギリシャ風の装飾をもった柱ではありません.

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つぎの建物は全体がイオニア式の柱でかこまれています. ふつう,ここまではやらないとおもうのですが…

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ほかの建物については説明はつけませんが,みなアーチをもっていることがわかります.

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これらの建物の大半はせまいひろばをかこむようにたっていますが,写真からわかるように,このひろばには土曜日なのにひとはまばらにしかいません. 建物のなかも,みたかぎりでは,それほどひとはおおくありません. そのわりに,案内や整理のためのひとはたくさんいます. 時刻によっては混雑することがあるということでしょうか?

アーチの分析

ShiodomeArch02.jpg これだけではこまかいところがどうなっているのかわからないので,もうすこし接写した写真をのせてみます. 最初の 3 つのアーチは真のアーチであるのかどうか,疑問があります. アーチには本来,円周方向にちからがかかるので,その方向に石をつみかさねます. したがって半径方向に線がはいるはずなのですが,これらの 「アーチ」 においては水平および垂直方向に線がはいっています. 2 番めと 3 番めのものは一部だけ半径方向に線がはいっていますが,もしもこのとおりに石をつんであるのだとしたら,自重をささえることもできないはずです. 建物の表面が単なるパネルでおおわれているだけなら,構造的にはこれでいっこうにかまわないわけです. しかし,石がつんであるようにみせるのであれば,内部の構造を表現してほしい気がします.

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ShiodomeArch03.jpg これ以外のアーチはだいたい,もっとアーチらしくつくられています. つぎの写真は窓のまわりに石が半円形につみかさねられています. しかし,窓の下には駐車スペースがあって,アーチはそこで中断されています. 荷重が駐車スペースをかこむ (みえない) 柱でささえられているのでしょうが,みかけ上はこのアーチがささえる荷重がちゃんとささえられていないようにみえます. いささか疑問を感じるデザインです.

つづく 2 つの写真はアーチに関しては同様の構造ですが,みかけ上ももっとうまくささえられていて,安定したデザインになっています.

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ShiodomeArch10.jpg 右の写真は直前の写真とおなじ建物の下の階をうつしたものです. あまりアーチらしくないかたちなのですが,ちゃんと理論どおり半径方向に線がはいっています.

つづく 2 つは石を半円形に積んではいませんが,アーチをとりかこむ石のかたちを,アーチと周囲の水平・垂直にならぶ石の両方にあわせて,すっきりしたデザインにしています.

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ShiodomeArch04.jpg アーチの最後に,もうひとつ,おまけの写真をのせておきます.

柱の分析

「アーチの分析」 の最後の写真にはアーチをささえる柱もうつっていますが,この柱のかたちはドリス式です. つぎの写真にもドリス式の柱がうつっています. そのつぎの写真はイオニア式の柱です. これら 3 枚はおなじ建物をうつしていますが,1 階がドリス式,2 階と 3 階がイオニア式になっています. 4 階は 4 角い柱で,よくわかりません. いずれにしても奇妙な建物です.

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コリント式の柱はあまりに装飾的で現代の建築にはあわないということなのか,つかわれていません.

キーワード: まちあるき, 町歩き

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