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メディア・アート・イベント・エンターテイメント:音楽評

ジンマン指揮によるベートーベン作曲 「フィデリオ」 の序曲たち

ベートーベンは歌劇 「フィデリオ」 のために 4 曲の序曲を作曲していますが,これらを 「ベートーベン主要作品集におけるデイヴィッド・ジンマンの指揮」 に書いた 60 枚組 CD のなかの,デイヴィッド・ジンマン (David Zinman) 指揮による演奏でききました. これらをすこし比較してみたいとおもいます.

これらの序曲の作曲順は 「レオノーレ序曲第 2 番」,「レオノーレ序曲第 3 番」,「レオノーレ序曲第 1 番」,「フィデリオ序曲」 の順だということです (Wikipedia の 「フィデリオ」 の項を参照). 最初の 2 曲はかなりちかいのですが,第 2 番はやや中途半端,あるいは未完成という印象をうけます. ただし,これは第 2 番をききなれていないせいかもしれません. レオノーレ第 1 番はこれらとはかなり内容がちがいます. また,さらにフィデリオ序曲はこれらのいずれともちがっています.

最初の 2 曲はいずれも演奏時間が 12 分くらいですが,レオノーレ第 1 番は 9 分くらい,フィデリオ序曲は 4 分くらいと,しだいにみじかくなっています. 音楽的にはレオノーレ第 3 番がもっともゆたかだとおもえますが,ベートーベンの歌劇の序曲としては饒舌にすぎるようにおもえます. フィデリオ序曲がもっともパランスがとれるということでしょう. とはいっても,私自身はまだフィデリオ全曲をきいたことがないので,想像にすぎません. いずれ DVD などできいて (みて) みたいものです.

ジンマンの演奏は,ときどき,音をみじかくきっているところが耳につくことがありますが,楽器のパランスがとれていて,ききやすいとおもいます. この録音は残響もすくなめで音をよく把握することができるしベートーベンらしいともいえますが,ちょっと,やせた音だともいえます.

キーワード: ベートーフェン, ベートーヴェン, Beethoven, クラシック音楽

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