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DIY (日曜大工) とものづくり・実験:3 次元印刷 (3D printing)・CAD

ノズル径 0.5 mm と 0.4 mm とのちがいで苦労した Kossel Mini での球体印刷

これまで Rostock MAX で 0.5 mm のノズルをつかってきた. AnyCubic Kossel には 0.4 mm のノズルがついているうえ,Kossel 用の 0.5 mm ノズルはほとんど売っていないようにみえる. 0.4 mm で中空球体を印刷してみると,いろいろ問題がおこった.

AnyCubic Kossel の 0.4 mm のノズルでも,すこしパラメタを調整すれば,そこそこ印刷できる. しかし,それを改善しようとして,ハマってしまった.

まず,ノズルがちいさいのだからフィラメントをほそくしてみようとかんがえた. 半径 15 mm の球体を印刷するのに Rostock MAX では 90 回フィラメントを巻いていたが,それを 108 回にしてみた. いろいろパラメタを調整してみたが,許容される値の範囲がせまい. そこからはずれると,下部のかたちがわるくなったり,上部にあながあいたりする. これでは安定して印刷できない.

2 日ほどあれこれためしたあげく,巻数を 90 回にもどした. このときの最大の問題は赤道付近の印刷がきたなくなることだ. その理由がなかなかわからなかった. プリンタにガタがあるのがまずいのではないかとかんがえて,ネジをしめなおしたり,スプリング・ワッシャをいれたりしてみたが,かわらない.

あれこれやったあげくにわかったことは,温度がひくすぎるということだ. 0.5 mm のノズルなら 200℃ 以下でよいが,0.4 mm になると 200℃ では粘度がたかすぎてエクストルーダでスリップするのが原因だとわかった. 240℃ まで温度をあげることでほぼ解決できた. しかし,高温でゆっくり印刷するとフィラメントが白濁する. 球の下端と上端は比較的ゆっくり印刷する必要があるので,そこが白濁しやすい. それをふせぐため,これまでは温度をさげていたが,今度はさげられない. 印刷速度をあげるしかない. 速度をあげると変形しやすくなるが,なんとかバランスをとることができた. 5% 速度をさげると白濁するし,235℃ に温度をさげるとスリップして印刷がみだれるという,ぎりぎりの状態にした.

つまりは 0.4 mm のノズルは球体の印刷には向いていない. 0.5 mm が最低であり,たぶんそれよりおおきいほうがよいのだとおもう.

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