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DIY (日曜大工) とものづくり・実験:3 次元印刷 (3D printing)・CAD

3 台めの 3D プリンタ Kossel のくみたて

Anycubic-Pulley-Version-Unassemble-Delta-Rostock-Reprap-3D-Printer-Kossel-Kit-With-Filament-and-High-Temperature-Heat-Resistant-Adhesive-Tape-0-0.jpg これまでつかってきた 3D プリンタ 「Rostock MAX」 をまず工房に設置したが, これまでよりスペースがひろくなったのでデルタ型のプリンタをもう 1 台,追加する ことにした. Reprap の Kossel を Anycubic 社のキットでつくった.

[キットの選択] キットを買ったのは 1 か月以上まえだ. 類似のキットはいろいろいあるが,ebay.com で買えるなかから,もっとも安価なものをえらんだ. どれがいいかは,くみたててみるまでわからない. 値段と質が比例しているわけではないとおもうので,安価なものにした.

[くみたて開始] 工房がある程度ととのってからくみたてようとかんがえて,これまでくみたてていなかった. きちんと製本までした くみたてマニュアルがついていたのだが,心配していたとおり, みつからなくなった. Reprap なので関連資料は Web 上に多数あり,それでだいたいの ことはわかる.それらをたよりに,くみたてていった.

[3 軸モータ] ネジはみな 6 角ネジであり,しめにくい. とくに,3 軸 (x, y, z) のモータのネジは正面からしめられないようになっているので,6 角レンチで 60° ずつしめていくしかない. とてもてまがかかる. Reprap の本来の設計ではネジの正面にあながあいていて,連続してしめられるようになっているが, このキットではあながないだけでなく,その位置にべつのネジがあるので,あなをあけることもできない. モータをどちらむきにつければよいかも最初はわからず,あとでつけなおすはめになった. しかし,このてもどりは,マニュアルがあればふせげたかもしれない.

IMG_2082part2.jpg IMG_2084_2016.jpg

[プーリ] 下端にモータをつけて,上端にはプーリがわりにフランジ・ベアリングをつけるが,そのつけかたも よくわからなかった. とりあえずフランジ・ベアリングを 2 個のナットではさんでつけたが,これではベルトがマイクロスイッチを こすってしまうので,ぐあいがわるいということが,フレームをくみたててベルトをつけたあとでわかった. Web 上のドキュメントでは 1 個のナットと 3 個のワッシャをつけているので,それをためしてみたが, あまりうまくいかない. 結局,2 個のナットを外側にならべることで解決した. しかし,このときワッシャをおとしたことが,あとで手痛いことになる.

[フレームとベルト] フレームのくみたてはとくにまようことはなかった. ベルトは 1 本しなかなったのですこしまよったが,3 等分すればよかった. ベルトを固定する方法はまようことはなかったが,テンションのかけかたですこしまよった. Reprap の標準はフレーム上端にネジをつけてプーリの位置を調整する方法であり,ネジあなはあるので そうすることもできる. しかし,このキットにはバネがついていた. そのつかいかたがわからなかったが,この製品の写真を Web でさがして,そのバネでベルトをはさめばよい ことがわかった. この方法にしたがってテンションをかけている. Rostock MAX ではテンションがよわかったが,これでうまくテンションがかけられる.

DSCN0187part.jpg DSCN0186part.jpg

[Effector (プリント・ヘッド)] プリント・ヘッドとその駆動部のくみたても,とくに問題はなかった. Rostock MAX ではプリント・ヘッドのなかに断熱材として PTFE (テフロン) というプラスティックが はいっているが,それが 260° をこえるととけることがしばしば問題となった. Kossel では冷却フィンをつけた金属だけでそれを構成することによって,ポリカーボネートなど,より高温を 必要とする材料がつかえるようになっている. ポリカーボネートはまえからつかいたくて,すでに買ってあるが,Rostock MAX ではあまりうまく いかないので,これまでほとんどつかっていなかった.

DSCN0181part.jpg DSCN0188part.jpg

[エクストルーダ] エクストルーダをどうくみたてればよいかも,菜署はわからなかった. Reprap のドキュメントに書いてあるのとはタイプがちがう. Web でおなじタイプのものの写真をみて,ようやくわかった.

[もう 1 個のスイッチ] デルタ型のプリンタでは x, y, z の上端の位置にマイクロスイッチをつけるが, このキットにはもう 1 個のスイッチがついている. これはどうやら下端を検出するためのもののようだが,どこにつければよいのかがまだわからない.

[2 枚の基板とモータ駆動基板] SeeMe CNC の Rostock MAX では 1 枚の基板に表示回路以外のすべてが おさめられたものをつかっていたが,このキットでは Alduino MEGA に 3D 印刷用の基板をかさねてとりつけ, さらにその基板にモータを駆動するちいさな基板 4 個をとりつけるようになっている. モータは 4 個なのに,なぜかこのちいさな基板がこのキットには 5 個ついている. 理由はわからない. いずれにしても,まえの 2 枚のくみあわせかたにはあいまいさがない. モータ基板はどちらのむきにもとりつけられるので注意が必要だが,これも Web 上の写真で確認した.

DSCN0178part.jpg DSCN0177S.jpg

[配線] 配線図は Web にいくつもある. ただし,プログラムによって一部の配線がちがっているから,要注意だ. まだ Anycubic Kossel 用のプログラムとのくみあわせでただしいものがよくわからない.

[通電と事故] 配線をよく確認してから通電したところ,ショートしてけむりがでた. これは最悪の事故だ. 原因をしらべると,ワッシャが 1 個,基板にのっていた. 基板をはずしてしらべると,煙をだしたのはレギュレータのようだった. レギュレータ以外がほんとうに無事かどうかもわかっていないが,レギュレータに関しては交換法を 書いた Web ページがみつかったので,それを参考にして修理するつもりだ. 交換用のレギュレータがとどくまではおやすみだ.

DSCN0174part.jpg DSCN0175Spart.jpg

2016-8-18 追記: ショートした原因はワッシャではなかったかもしれない. 後日もう一度,同様の事故をおこしたが,その原因はあきらかにワッシャではない.

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コメント (2)

山縣:

初めまして 山口県在住のしがない会社員です
先日のMFT2017には私も両日VISITORとして参加させて頂きました
金田さんのブースの前も何度も通り制作物も拝見させて頂きましたが
今にして思えばお声がけすれば良かったと後悔していますw

実は私も約1年前にこちらの記事のモノと同じKOSSELの3Dプリンタをヤフオクで購入しましたが
諸事情により、つい最近まで組み立てずに置いていました
このままでは組み上がるのがいつになるやらという状態だったので
MFTの熱も冷めやらぬ今年の盆休みを利用して半日かけて組み立てました
ところが、いざPCに繋いでみると、Arduino megaは認識するものの
LCDはいわゆる豆腐状態、Repetier-Hostからもプリンタを認識していません
配線の問題か、初期不良なのか、プログラム等の問題か
一つ一つ確認していくしかないな・・・といったところでこちらにたどり着きました
不躾なお願いではありますが、今後行き詰まった時にご助言等いただければと思いコメントさせて頂きました
長文失礼しました

追伸:こちらの記事を見てスプリングの使い方を理解しましたw

Yasusi Kanada:

山縣さんのコメントをいま,やっと,みました.ブログのコメントはたまにしかみていませんので,Yahoo! shopping の「デイシン Dasyn」の「お問い合わせ」等できいていただければとおもいます.ここでは Kossel や Arduino 代替品を売っていますが,この店で買ったものでなくても,お問い合わせいただければとおもいます.

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