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4 月 29 日の石巻港付近のようす

石巻でボランティアをしつつ,いつものように徒歩で,まちのようすをみている. ボランティア・ワークをした場所からすこし西にいき,そこから南にさがって海にちかづいた. すでに更地になっているところ,まだほとんど手つかずのところなど,さまざまだ. 海岸付近を今度は東にむかってあるく. 飼料工場,肥料工場など,さまざまな工場があるが,最大のは日本製紙だ. そこから駅にむかい,石巻線の代行バスで石巻からぬけた. あすはまた,代行バスで石巻専修大学にくる.

作業をしたのは石巻駅の南西の市街地だ. そこも床上まで浸水したし,ガレキは 2 階に達するくらいのところもあったというが,比較的被害がすくなかったところだ. ほんとうはもっと被害がおおきかったところをてつだいたいところだが,まだそこは初心ボランティアがたすけられる場所ではない.

行程はおよそ下図のとおりだ. 作業をしていたのはおよそ石巻駅の南西. そこから反時計まわりにすすんで,最後は石巻駅にいたる.
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工業港への道を南下しはじめると,すぐにガレキがめだつようになった. 重機をいれてかたづけているところも何カ所かあった. くるまがつみかさなったところ (意図的にかさねたとかんがえられるところと,自然につみかさなったところと,両方ある),水がたまったままのところ,こわれたままの建物など,さまざまだ. 場所によって,においもさまざまだ. まざりあっているので,なんのにおいか,わかりにくいのだが…

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その道路の南端が工業港だが,比較的被害はすくないようにみえた. いくつかの船がうごきまわっている. そこから西にむかうと,飼料工場や肥料工場がならんでいた. 肥料や飼料の袋が散乱していたり,まだ整然とつみかさねられたままのところもある. 飼料や肥料のタンクはそれほどこわれていない.

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雨がふってきたが,あまやどりできる場所はあまりない. こわれた建物にはいるのは危険だ. だが,しばらくいくと,屋根のひさしがおおきくでた建物があった. なかにはおおきなロール紙がある. 日本製紙の製品だろう. いたんだものもあり,いたんでいないようにみえるもの もある.

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屋根の下で地図をみてから,さらに西にむかった. 日本製紙の工場はさらに南にのびている. その東側には JR のひきこみ線があり,石巻港駅がある. ひっくりかえったコンテナ,はずれた電車の台車などがころがっている. 多量のちぎれた新聞紙が屋根裏などにはさまっているところもある. 再生紙の原料だろう.

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日本製紙の南側の道路は海に面している. 片側 2 車線だが,海側の 2 車線は閉鎖され,片側 2 車線を 1 車線ずつにわけてつかっていた. そうしている理由がやがて,わかった. 一番海側の 1 車線がおおきく,えぐられていた. ここでウグイスやほかの鳥のこえをきいた.

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日本製紙の工場の東側を今度は北上していく, このあたりは住宅地だ. 一見こわれていないようにみえる家もなかにはあるが,ほとんどはガレキと化している. 東京大空襲のあとのような光景だ.

こういう場所にきたときの感じは写真ではとうてい,つたえられないようにおもう. 住宅が密集していたはずの場所にいまはほとんどなにもない. ここに住んでいたのでないものにとっても,脱力感を感じる. ここで生活していたひとが感じる脱力感ははるかにつよいだろう.

北には山があり,その直前に学校 (門脇小学校?) がある. 3 階建ての校舎は,とくに 2 〜 3 階付近がくろくなっている. 火災にあったのだろう.

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山をこえるのはつらいので,東に迂回した. ずっとガレキがつづいている. すでに 18:00 をすぎている. こんな場所がくらくなったら,なにもみえない. すみやかにぬけだされなければならない.

その道の東端は川 (旧北上川) であり,いきどまりになっている. そこからふたたび北にむかった. 川のそばにはところどころ,船がつっこんでいる. だが,ここは比較的被害がすくない. 原形をとどめた家がおおい. とはいっても,住める状態ではない. 大半の家は土やガレキがはいったままになっていた.

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しだいに石巻駅にちかづいた. 駅からすぐの商店街は朝もとおった. ここでも店のなかは浸水し,こわれた建物もすくなくない. (写真は朝,パスのまどからとったもの)

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駅には 18:40 すぎについたが,つぎの石巻線代行バスは 19:10 発. 代行バスはとてもほそい道をはしっていく. ときには制限時速 30 km のところもある. そのため,電車にくらべるととてもおそい. 前谷地で電車にのりかえて 20:13 発,小牛田の陸羽東線の電車が 21:06 発なので,かなりまたされた.

古川のホテルについたのは 9:30 すぎ,それから食事にでかけたが,このあたりは飲み屋ばかりだ. 結局,比較的ちいさな店でさしみ丼とビールをたのむことになった. あすの朝はコンビニで食料をしいれることになるが,そこまであるいて 10 分かかるということだ.

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キーワード: 東日本大震災, 東北地方太平洋沖地震

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