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メラミン混入食品問題とサブプライム・ローン危機との構造的な共通点

中国の乳製品に混入されたメラミンがひきおこした問題が拡大している. この問題はサブプライム・ローンがひきおこした問題にくらべればちいさく,収束もはやいとかんがえられるが,その構造には共通点があるようにおもえる. すなわち,商品の流通がグローバル化したために,リスクが拡散されているということである.

どこでメラミンが混入されたのかはまだあきらかにされていないが,すくなくとも中国の牛乳生産者がこぞってメラミンをいれているわけではないだろう. 一部の生産者が混入させたメラミンが,他の生産者の牛乳までも汚染し,汚染された牛乳が世界に流通することによって,問題を拡大させたとかんがえられる.

以前はそうであったように牛乳の生産・消費がローカルな範囲にとどまっていれば,メラミンが混入されてもその影響は一部の地域だけにとどまっただろう. ところが,商品流通がグローバル化していたために,汚染された牛乳をつかった製品は世界中に輸出されていた.

サブプライム・ローンに関しても,米国の特定の階層のひとびとを対象としたローンがいろいろな金融商品のなかに混入されていた. それらの金融商品がグローバルに流通していた結果として,「汚染」 された商品が世界中に流通することになってしまった.

商品流通がグローバル化した結果として,一部の 「汚染」 された商品が他の商品のなかにまぜこまれて世界中に流通するという構造は,メラミン混入食品問題とサブプライム・ローン問題とで共通している

関連項目:

2008-10-4 追記:
この項目ではサブプライム・ローン問題と中国の食品汚染問題とに構造的な共通点があることを指摘したが,倉橋 透,小林 正宏 著 「サブプライム問題の正しい考え方」 (中公新書) においても,つぎのように指摘されている (強調は引用者による).
「本稿執筆中に,中国産の冷凍食品の毒物混入事件が報道された. 事の真相はともかく,これを受けて,中国産食材への不信感が高まっているが,これも 「サブプライム」 の MBS, CDO と聞いただけで投資家が引いてしまうのと非常によく似ている. アメリカの牛肉が BSE (牛海綿脳症) に観戦したことを受け,日本は輸入を一時期停止し,検査体制が整ってから順次輸入を再開したが,原料の中身がきちんと証明される追跡可能性 (Traceability) とその開示による透明性の確保が重要という意味で,食品偽装問題はサブプライムの証券か問題と同じ構造を有している.」

キーワード: グローバル化, グローバリゼーション, グローバライゼーション, メラミン混入食品問題, メラミン問題, サブプライム・ローン問題, サブプライム・ローン危機, サブプライム危機

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