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政治・法律・憲法:政治家

人間くさい政治ドラマ ― 小沢民主党代表辞任騒動

民主党代表の小沢一郎が福田康夫首相と 1 対 1 で会談して 自民-民主-公明 大連立の話をもちかえって否定され,会見して代表を辞任するといった 2 日後にはそれを撤回したという騒動. 理解できるとしたひとがおおいようにみえますが,理解できないという意見をもっているひともすくなくないようです. 理解できないのは,なぜ “大連立” なのかが理解できないか,挫折をあじわったことがない (あるいは政治が人間がつくるドラマだということが理解できない) か,いずれかであるようにおもえます.

OzawaIchiro.jpg 私は “大連立” という選択肢についてかんがえてはいませんでしたが,きかされてみればこの局面ではありうる選択肢だとおもえます. 衆議院と参議院との “ねじれ” のためにまだひとつも法案がとおらず,このさきも立法がむずかしいとすれば,一時的な大連立はわるくない解決策だとおもえます. 総選挙のときには,ふたたび,きそいあうことができるわけです. しかし,小沢代表が冷静にかんがえることができれば,それが参院選で “おごった” 民主党でうけいれられないし,いままで “大連立” についてきいたことがなかった民主党支持者にもうけいれられない案だということも,わかったはずです.

政治家も人間なので,意欲的にとりくめばそれだけ,うまくいかなかったときの挫折感がつよくなるのは当然でしょう. それがわからないひとがいたとしたら,それはつよい意欲をもってなにごとかにとりくんだことがないか,挫折したことがないかのいずれかではないでしょうか? 小沢代表はみずから “プッツンした” という表現をつかっていましたが,私はそこに人間らしい政治ドラマをみるおもいがします. 常に冷静沈着であればこのような騒動にはならなかったのでしょうが,それがほんとうによいことであるかどうかは疑問です.

日本ではとくに政治家に “聖人君子” であることをもとめる傾向があるようにおもいます. よわみをみつけるとすぐにバッシングにはしります (さいわい,今回はそこまではいっていませんが). 問題のある行動にはしろうとしたら,政治家もわれわれとおなじ,よわい人間であるということをみとめて,国民もそういうところからすくいだす方向にちからを貸すべきではないでしょうか?

2007-11-10 追記:
強力に小沢を支持する意見をのべたつもりでしたが,さらにうわての論者がいるのをみつけました. 産経新聞の花岡信昭客員編集委員が 「政論探究」 において 「あえて小沢代表を擁護する」 という文を書いています (私自身はこの文を読んでいませんが,自民党の中川秀直が 「(大連立)大連立こそが真の二大政党制時代の入り口となる」 のなかで紹介しています). それによれば,「民主党代表の辞任表明は小沢一郎氏の政治スタイルの集大成であり,その真骨頂といえるものだ. 長い間,小沢氏の政治行動を見てきたが,直観的にそう思った.」 ということです. なお,この衆参の 「ねじれ」 の問題については 「大連立以外に衆参のねじれを解消する方法はあるか?」 にも書いています.

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