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DIY (日曜大工) とものづくり・実験

螺旋 3D 印刷の ABS への適用

螺旋 3D 印刷のために使用する材料はこれまでほとんど PLA だった. そのおもな理由は螺旋 3D 印刷によって透明なプラスティックの印刷をめざしていたが,ABS では透明度のたかい材料がないことだった. しかし,螺旋 3D 印刷で不透明な材料が必要になることもあるので,ABS での印刷をこころみて,成功した. PLA がたえられない 60℃ をこえる用途ではとくに必要性がたかい.

螺旋 3D 印刷した透明シェードに LED をいれるとき,LED にちかい部分は温度があがるので,PLA をつかうと,それが熱でやわらかくなってしまう危険がある. そのため,USB スタンド兼ペンダントという作品 (商品) ではシェードに LED をいれたあとのあなをふさぐためのキャップ (といっても円板) には ABS をつかっていた. このあなあき円板は加熱されたベッドのない 3D プリンタでとくに問題なく印刷することができた.

最近までこの円板以外には ABS による螺旋 3D 印刷をためさないままきたが,12 V 電源による照明システムでは,たかさ 1 cm 強のランプシェードのキャップに ABS による螺旋 3D 印刷をためした. 印刷には AnyCubic Kossel を使用しているが,このプリンタのベッドにはヒータはついていない. それでも現在使用しているマスキング・テープには ABS も比較的よくくっつくし,そこにさらにスティックのりをつけて,はがれにくくしている. 直径 16 mm のキャップを印刷するには raft は必要ない. 印刷時にまわす空冷ファンは PLA に最適化されているので,ABS 用にそれをよわくしてみたり,とめてみたりした. しかし,結局それは必須であることがわかった. ファンがないとかたちが不正確になる. ファンがあれば PLA をつかったのとほぼおなじかたちになる. PLA のときとおなじ強力なファンをつかっているが,ほんとうはもうすこしよわいほうがよい. 強力にひやすとノズルからフィラメントがでにくくなるし,そのために印刷速度が低下する. さらに,フィラメントどうしがくっつきにくくなる.

デザインフェスタにだす地球儀の照明をこれまでの USB (5 V) から 12 V にしようとかんがえて,直前になってそれをつくりはじめた. デザインフェスタには適切なものをだすことができなかったが,きょう,やっと LED 照明つきの地球儀台をつくりなおした (下の写真). この台も空気がながれるように,上記の円板と同様にあな (フィラメント間のすきま) をあけている. ただし,本来は緑の ABS をつかうはずだったのが,つかいきってしまったので,とりあえずべつの色でためしている.

IMG_4248.jpg IMG_4245.jpg

USB 版の地球儀の地球儀台も ABS でつくりかえた (下の写真). PLA でも通常の使用条件では問題ないように設計しているが,通気口がふさがれたり,高温でつかわれると,PLA だと軟化する可能性がある.

IMG_4240.jpg

これらの地球儀台が印刷中にはがれないようにするには raft が必要だ. 最初はいわゆる raft 形 (いかだのようなかたち) をつかっていたが,あまりぐあいよくないので円形に適した下図のようなかたちに変更した. 花びら形が造形物をうきあがらないようにするとともに,花びらがうきあがらないように円形でおさえている.花びらは中心点でつながっているので,そこがうきあがらないようになっている. これを draw3dp のライブラリに登録しておくとよさそうだが,とりあえずは印刷プログラムのなかにいれている. なお,下図には地球儀台本体もあわせて表示しているが,Macintosh 版の Repetier-Host だとすきまもうまく表示できている (すけてみえるので raft の形がよくわかる). Windows 版ではこうはいかない.

globeStandABS.jpg

いかだ形をつくるのはけっこうめんどうだが,このあたらしい raft は,下記のプログラムのように,円を変形することで比較的容易につくることができる.

def drawRaft2(radius):
    raft = draw3dp.Trace(thickCrossSection, x0, y0, 0.4)  # raft オブジェクトの生成
    raft.circle(radius, x0, y0, 0.4)  # 円を生成
    raft.deform_cylinder(  # 円をはなびら形に変形
        lambda r, theta, z: (r * (1 + sin(8 * theta)), theta, z),
        lambda v, r, theta, z: v,
        lambda c, r, theta, z: c)
    raft.circle(1.8 * radius, x0, y0, 0.4)  # 外側の円を追加
    raft.draw(0.4)  # 描画
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