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GA 2015 での議論 ― 2 日めを中心に…

Generative Art 2015 (GA 2015) という会議で 3D 印刷作品の展示と発表をするためにヴェネチアにきた. 私自身の発表は初日におわったが,ここでは 2 日めの発表を中心に,他の発表について書く. おもっていたよりはプログラミングに関する専門用語がとびかっている. Generative Art というのはそういう世界なのだろう. 議論がもりあがるのは建築だが,フラクタルを応用した建築に関する発表には私も議論にくわわった.

きのうにひきつづき,いろいろな発表をきいた. きのうは美術の研究者などの発表がおおくて私にはわかりにくかったが,きょうは技術者による発表が多い. こういうひとたちはプログラミングの用語などを平気でつかっている. Generative Art にプログラミングは欠かせないので,技術系でないひともそれを理解するべきだということなのだろう. しかし,さすがにプログラム・リストなどをだされると,私でもすぐには読めない. 文字がぎっしりつまったスライドをみせるひともいて,プレゼンテーションの技術はあまりたかいとはいえない.

議論がもっとも白熱したのは Ferhan Kiziltepe による,Zaha Hadid (ザハ・ハディド) の建築に関する発表だ. Zaha は新国立競技場のもとの設計者として日本でも有名になったひとだ. 斬新なデザインで国際的に有名だが,批判もおおくて,議論はもりあがる. しかし,とくに英語だと,私はちょっとついていけない.

Bashar Swaid も建築に関して発表したが,こちらはフラクタルの応用に関するものだ. 単純な数学的なフラクタルからパーコレーションなどの物理的なモデルの話もでてくる. 私は 3D 印刷で重力などのために自由な造形ができないという問題にぶつかっているので,それをひきあいにだして質問した. つまり,数学的なモデルでは物理的な制約が考慮されないので,建築家はどうやってそれを解決しているのかということだ. すぐにかえってきたこたえは,要約すると「数学的なモデルのなかから制約をみたすものをえらんでいる」ということだとおもった. Bashar はあとで私のところにやってきた,もうすこし話をした. 私はフラクタルの理論と建築の理論とを融合させる必要があるのではないかとおもうといったが,彼はそれには直接こたえずに,パーコレーションのような物理的なモデルをつかうのがひとつの解決策だということをいっていた. Bashar は私の 3D 印刷作品にも興味をしめしたひとりだ. 私は本当は 3D フラクタルもためしたいが,サポートなしでできるものがみつかっていないので,いまは 2D フラクタルの作品だけを展示している. これは彼にもちかえってもらうことになった.

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