[ トップページ ]
社会・経済:日本の再生と針路, 書評:社会・経済

方向はただしいかもしれないが,ひっかかる点もある ― 波頭 亮 著, 「成熟日本への進路 ― 「成長論」から「分配論」へ」

日本の経済は成熟したのだから,経済成長をおいもとめるより分配をこそ,かんがえるべきだという. 著者はさまざまな統計をとりあげながら,そういう時期にきていることを主張する. ほかにも同様の議論をする経済の専門家はすくなくない. そのなかでは説得力のある議論をしているといえるだろう.

しかし,ところどころ,ひっかかる議論がある. 著者は医療費を無料化することを主張している. たいした病気もないひとが病院にあふれるようになってもよいというのだが,そんなコストを税金ではらっても,ゆたかになれるというのだろうか. また,平等をめざす議論のなかで,成熟した社会であれば共産主義はうまくいくかもしれないという話がでてくるのだが,これはエンゲルスの亡霊だとしかおもえない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 成熟日本への進路@ [bk1]成熟日本への進路@Amazon.co.jp

注記: BK1書評Amazon.co.jp書評 に投稿しています.

キーワード:

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kanadas.com/mt/mt-tb.cgi/5443

コメントを投稿

Google でブログを検索:

メインページアーカイブページも見てください.
Creative Commons License
このブログはつぎのライセンスで保護されています. クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.
Powered by
Movable Type