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ニコニコ動画を見て ― 手間をかけなきゃ,おもしろくならない !

10 日以上まえにニコニコ動画に登録しましたが,ずっとアクセスできないままでした. きょう,ようやくアクセスすることができました. 感想をひとことでいうと,おもしろいものはすくない,おもしろいものはテキストの入力にてまをかけているということです.

ニコニコ動画において動画にかきこまれた文字のおおくは,予想されるように 「コメント」 (メタデータ) と解釈できます. しかし,なかには 「コンテンツ」 になっているものもあります. つまり,もとのコンテンツと同期することによって,それをひきたてるやくわりをはたしたり,パロディとなったりしています. そして,私がおもしろいとおもうものの大半はこうしたコンテンツ系の文字です.

20070521214526.jpg 濱野 智史 は 「情報環境研究ノート」 (第 3 回) に 「ニコニコ動画で人気を集めている動画 (たいてい 「歌モノ」 が多いのですが) では,その動画がひときわ盛り上がるポイントで,歌詞や決め台詞が一斉に投稿されます (それは 「弾幕」 と称されています).」 と書いていますが,このような文字はコンテンツ系だとかんがえられます (ただし濱野は 「まるでその様子は,スポーツ観戦やライブ・コンサート等の観客席において,観客たちが応援や野次や歓声を飛ばしながら,渾然一体になっている《かのように》も見えます.」 といっているので,コメント系ともみなせるかもしれません). また,「敷居の先住民」 にニコニコ動画のスナップショットがいくつかありますが,これらのおおくもコンテンツ系だとみなせます (写真は 「敷居の先住民: ニコニコの儚い芸術 ~コメントアートの世界~」 から借用しました).

アスキー・アートとしてコンテンツをつくるのは容易でないはずです. 文字をうまくならべて,タイミングもあわせなければなりません. したがって,コンテンツ系の文字は比較的すくなくて,それをまったくふくんでいない動画もおおいわけです.

これに対してコメント系の文字は比較的容易に入力することができます. そして,こういう “安易な” コメントのほとんどは,みてもおもしろくありません. こういうコメントのおおくは他人がみてもおもしろくないマスターベーション的なものだとおもわれます. なかにはたぶん特定のコミュニティのなかではうけるものもあるでしょう. しかし,板 (コミュニティ) がこまかくわかれた 2 チャンネルとはちがって,また比較的コミュニティがつくりやすい YouTube (ユーチューブ) とはちがって,いまのニコニコ動画ではコミュニティがつくりにくい. たぶんそのために,おもしろいと感じることができるコメントにはなかなか,ぶつかりません.

ニコニコ動画には実時間性がないので,コンテンツ系にしてもコメント系にしても,会話はなりたちません. コメントにコメントをつけることはできますが,コメントした相手から応答がかえってくることはまずかんがえられません. また,もちろんコメントに対して動画の原作者が応答をかえすこともかんがえられません. したがって,コンテンツについては (もとの動画にせよ,それに追加された文字にせよ) 独白的であるのはもちろんですが,コメントもまた独白的 (マスターベーション的) です. 会話をなりたたせるには,テレビ (あるいは VOD (Video On Demand)) に実時間でコメントがつけられるようにする必要があります.

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