Return-Path: funaken@icluna.kobe-u.ac.jp To: yk@trc.rwcp.or.jp Subject: [210:funaken@icluna.] Suggestion for IVN VOL.1 Date: , 12 Feb 95 16:53:30 +0900 From: quake-vg@kobe-u.ac.jp (Volunteer group of Kobe University for South Hyogo Earthquake) Posted: Sun, 12 Feb 95 16:53:25 JST Sender: funaken@icluna.kobe-u.ac.jp (Takeo Funahashi) Lines: 213  舟橋@国際文化2回生です。 このMLもたくさんの方々が参加するようになって、様々な情報が やりとりされるようになりました。少し多すぎる位で、実際に1日 放っておくと大量のメールが届いていて、処理に苦しみます。 そんなことはどうでもいいのですが、今回はこのML上でも頻繁に 取り扱われる"IVN"(Inter-Volunteer Network)に関して 私なりの意見の「第1弾」を思いつくまま書かせてもらいます。 またこのことを通して、私なりの現状把握とまとめにしたいと思います。 もし、内容に関して間違いや不適切な表現等がありましたらお詫びします。  なお、このMailは皆さんの意見を喚起するためのものであることを 最初に断っておきます。そして、必要であればIVNについてだけの情報 ならびに意見交換のためのMLを作るのも本MLのtrafficをこれ以上増やさ ないために良いかも知れません。(どなたかMLについて詳しい人がおられ たら、これについて考えて頂けるとうれしいです)。とにかく、私は訳も あまり分かっていない若輩者ですので、もし何かご意見があれば苦言なり 助言なり何でもお願いします。めちゃくちゃ長いMailなので、何回かに分 けて送ります。また、私なりに後ほどもっとまとまった形にしてみます。 (なんだったらHTML形式で載せてもよかったのですが・・・:-) 0、"IVN"について  まず、何はともあれこの"IVN"についてその内容・目的などをもう一度 把握しておきたいと思います。  実は、私もこの言葉を聞いたのはそんなに前ではありません。というのは このNetworkの構想はもともとNiftyserveの方々によって練り上げられた ものであるようなのです。(このことに関して、その経緯をご存じの方は このMLに情報を流して下さい)。  Niftyserve上のIVN案によると、IVNとは「ボランティア団体(個人) の集合体」であり、「各団体の上位組織としてではなく、各々の自主性を 尊重しつつ、特性を活かしながら、災害被災者の援助という目的のために 設立された協力体制」だそうです。(詳しくはQUAKE-VGの#116にも 掲載しています)。  また、そのような動きを受けて先週の土曜日(2/4)に神戸市が市役所を 会議場所として提供し、Nifty 関係者ならびに神戸大学、神戸市外大、 その他いろいろな所からの参加者を迎え、連絡会が開かれたようです。 結果として、ネットワークの活動場所としてはNiftyserveを中心とするこ と、Internet・FirstClassへのゲートウェイを確保すること等が決まった そうです。(これもQUAKE-VG#166に掲載)。  そして、物流の中心は神戸市外大が担当し、情報の中心は三宮の神戸電子 専門学校(ここも避難所になっているとのことですが)の女子寮をお借りし て、そこに何らかのセンターを作ることが大まかに決定しているそうです。 そして、そこにMacintosh 20台・FM TOWNS 30台・モデム50台 等 の機器が提供されるとのことです。(数が間違っていたらどなたか訂正の程 よろしくお願いします)。  ただ・・・今の所、具体的に「何をどのようにすればいいのか分からない」 状況のようで、このところが一番考えなければいけない点であると思います。 というのは、前述の通りIVNが「各団体の上位組織という位置づけではなく、 各々の自主性を尊重しつつ、特性を活かしながら、災害被災者の援助という 目的のために設立された協力体制」であるからで、響きはいいですが、言い方 を替えると「あいまいで実体の伴わない(あるいは見えにくい)集合体」であ ると言えます。その上、話によるとセンターとなるべき神戸電子専門学校が 電話回線を1本しか持っていないようで(これも女子寮のピンク電話を改造し て接続を可能にしたようですが)、あまり多くのことを期待できない状況に あります。さらに、前述の提供されるという機器がいつ来るのかがはっきりと 分かっていないようなのです。話によれば来週の月曜日(2/13)に来るそ うですが、それ以上は今の所分かっていません。少なくとも私には伝わってき ていません。ですから、これらの状況を考えてみても、あまり多くのことを 期待するのは疑問だと思います。とはいえ、IVNは新聞にもその存在を宣伝 されているので、知名度ということについてはやはり期待してしまう所も ありますし、この知名度を活かさない手はないと思います。  今現在、私の知っている範囲ではこのような状況ですから、そういう状況 を認識した上で、具体的に何をするのか?いやむしろ何が自分に出来るか? をそれぞれ考えてみて欲しいです。さて、以上のことを踏まえた上で以下に 私なりの意見ならびに問題提起をさせてもらいます。 1、情報の扱い方について  A, 情報の種類   震災後に必要な情報というのは物資情報と生活情報の2つに大別できます。 そして、IVNが扱うのは主に後者の生活情報になることでしょう。というのは 物資に関しては既に述べた神戸市外大に集約させることが決まっているからで す。ですから、物資情報をアップする時には外大のインターネットアドレス (relief@kobe-cufs.acc.jp)にも送付することで外大に物資情報が集まること になります。 思うに、これは外大が実質の物資の集散地であるだけに非常に良いことである と思います。参考までに、外からの物資がどこに届けられているのかをご紹介 しますと、日本全国からの郵便物(ゆうパック)は、1;神戸市外大・2;西 体育館・3;神戸市社会福祉協議会(市社協)の3カ所に届くそうです。外大 は地下鉄学園都市駅からすぐ近くで、被災地外にあります。西体育館は外大よ りさらに西側にあると聞きました。市社協は三宮東南部に位置していて、中央 区役所の近くです。また、物流に関しては「くろねこヤマト」に全面的に委託 し、彼ら独自のネットワークで動いてもらうとの話も小耳にはさんでいます。 (詳細は不明です)  そのような状況下でIVNが生活情報を中心に集めて回り、「収集した情報を 活動拠点に集約する」とのことですが、電子専門学校がそれほど情報のセンタ ー的役割を果たせるのかということに私は少し疑問を持ってしまいます。とい うのは先ほども述べたように電子専門学校に多くを期待するのは(したいので すが)少し無理があるようだからです。ですから、むしろInternetの特徴でも ありますが、みんながそれぞれ離れた場所でバラバラに活動し、必要とあらば 互いに協力する形を取っていくしかないと思います。つまり、自分の普段の環 境で出来ることをやって行って(例えばWWW上の情報の検索など)、集めた 情報は頻繁に交換するしかないのではないでしょうか?これについても皆さん のご意見をお聞かせ下さい。  そして、生活情報に関してですが、震災後かなり日が経っている今では、物 資情報よりもむしろこの生活情報が重要になってきます。そして、生活情報と 一概に言っても様々な内容があると言えます。また、この情報源についても 様々であるので、生活情報の中身を考えていく必要があります。 生活情報というのは、非常にローカルなものとある程度汎用性があるものに 大別できます。  前者に関しては一つの目安として各区ごとに分けてみることにします。とい うのも神戸市内には各区役所があるからです。勿論、区によって多少の違いは ありますが、それでも区役所に集まってくる情報の量はかなりのものになって いることでしょう。この情報をなんとかしてIVNに反映させたいものです。 なにかいい方法はないでしょうか?ひとつの方法として「足」を使って区役所 を実際に聞いて回ることも大事でしょうし、かといってそればかりではいけな いような気もします。それから、非常にローカルであるがために現地には大変 喜ばれている各ミニコミ紙の存在も忘れてはいけません。これは区で把握して いるかというと、全てがそうだとは決して言えません。また、全てのミニコミ の情報を鵜呑みにもできませんし、全てのミニコミの情報を収集することに一 体どれだけの意味があるのかも疑問が残ります。しかし、ちょっと紹介をさせ てもらいますと、私の仲間につつみ@国際文化情報論というのがいますが、 彼は灘区の無線ネットワークにもコミットしていまして、またInternet上の さまざまな情報の内必要なものをピックアップもして、ミニコミ紙を発行して いますが、これも非常に大事なことであると思います。(このミニコミ紙に ついてはQUAKE-VG#206などを参照して下さい)。ミニコミの強みは何と いっても「足」を使っているため、非常にUp-to-date な情報であり、ローカ ルであるがゆえに現地の人々、特に被災地の方々には最も有用で信頼できる メディアでありえるということです。我々の活動も現地に実際に役立つ情報を 今まで以上にサポートしていく必要があります。もう一つ例を挙げさせてもら うならば、中央区役所に「中央区ボランティア」という団体(?)が部屋を 借りて活動をしているのですが、そこはInternetやNiftyserveに接続する用意を しているということですので、そちらで発行しているミニコミをIVNがネット ワークに流してあげるというのも具体的な活動例でしょう。  また、生活情報としてある程度汎用性があるものに関してですが、どのよう なメディアがあるのかをまず考えてみますと、新聞・テレビ(衛星放送、ケー ブルテレビも含む)・ラジオ(AM/FM )・FAXサービス等があるでしょう。 まず、新聞についてですが、最大の長所は情報源がしっかりしていて信頼でき、 しかも形としてしっかり残るということです。ただ、避難所に避難されておら れる被災民の方々のように定期購読が難しい環境におられる人には新聞よりも 無料でかつ地元に密着したミニコミの方がいいということもあります。また、 全ての新聞社の記事を一度にチェックしている家庭(個人)は多くありません。 ですから、新聞社の地震関係の情報を電子化して情報として流すことが出来れ ばそこから地域に重要な情報だけをピックアップして分配出来るように思いま す。NIftyserve なんかでサービスされている朝日新聞社のNewsなども、地震情 報に関しては情報源を明記するという条件で無料で分配できるようにできない でしょうか?また、神戸新聞が地震情報の掲載に頑張っておられますが、これ も同様のサービスが我々でできればいいのですが・・・。まあ、神戸新聞に関 してはFAXサービスをしているとのことですので、この情報も(有料なのでし ょうが)利用できるものなら利用させてもらえたら嬉しいですね。あと、FAX サービスで他に利用できるものがあれば、是非有効に利用させてもらいたいで すね。また、「あじさいねっと」というサービスを神戸市がサポートしている ようですが、私はよく知らないので、詳細をご存じの方は宜しくお願いします。 次に、テレビについてですが、最大の長所は視・聴覚ともに最大限に駆使でき るメディアであるということです。ですから、文字では伝わりにくい情報も テレビでならば的確に(時には誇張されたり、歪曲されたりもしますが)伝わ ります。しかし、欠点は多く新聞に比べてビデオにでも撮らない限り残らない ということ、チャンネルが多い上に画面の前にずっといないといけないという ことで、人によって得られる情報に個人差があります。ですから、テレビに流 される情報を使うのであれば、直接テレビ局に掛け合って情報を回してもらう ようにすべきです。(難しいでしょうが・・・)。 また、私は直接知っているわけではないのですが、神戸に本社があるサンテレ ビや、大阪にあるテレビ大阪の情報を回してもらえれば非常に助かるのではな いでしょうか?これは、全く私には分からないので、どなたか詳しい方のご意 見を待ってます。 それから、ラジオですが、これもテレビと同様に聴覚に訴える為、文字よりも ダイレクトに人々に伝わります。また、テレビと比べて市民参加型のメディア であるという点が重要で、全てのラジオ番組が生放送ではないにしろ、生放送 であれば番組を聞きながら、問い合わせたいことや知りたいこと、意見などを 電話・FAXなどですぐに伝えることができ、場合によっては番組の中でそれに 対するレスポンスがあるのが長所でしょう。しかし、文字の形に残らないこと はテレビと同様、最大の欠点です。ただ、以前にもMLに書きましたが、AM で あればAM神戸、FMであればKISS-FM・FM802などとかなり阪神地域にあるラ ジオ局がいろいろな情報を流し続けているので、そこの情報を定期的に流して もらうなり、ラジオ局にInternetやNiftyなどに詳しい人がいればその人にIVNに 流してもらうことも可能ではないかと思います。ただ、これも私には不可能な ことですので、どなたか詳しい人のご意見を伺いたいと思います。 また、先ほども述べたFAX に関してですが、今やFAXは情報発信の一つのメ ディアとなりつつあります。また、各避難所にはだいたいFAXが備え付けられ ているということですので(確認はしていませんが)IVNが集めた情報(例え ば各ミニコミの情報を収集して、さらに他の情報を追加したもの)を各避難所 に必要とあらば送るなりしても喜ばれると思います。 その他、情報の種類として独自に活動をしているアマチュア無線のネットワーク と協力できれば、さらに効率化できると思います。ただ、向こうがこのことを 望むかどうかは分かりません。先ほども述べましたが、我々の国際文化学部学生 につつみ@国際文化情報論というものがいますが、彼は無線もInternetもしている かなり珍しい(?)というよりも貴重な存在ですから、彼に意見も求めておきま す。 とにかく、今は「情報」に関する協力体制、つまり情報協力体制を築きあげてい く必要に迫られていると思いますので、様々な分野からの情報の収集に努めてい きましょう。 ということで、ひとまず「第1弾」はここまでにします。 引き続き私の意見をこのMLに載せたいと思いますので、ご意見・ご感想等は このMLまで。次の内容は「1−B〜;情報の収集について、整理・分類について、 分配について」「2;ボランティア団体(個人)間の連絡について」etc を 「計画中」です。まだ分かりませんが、そのうち(出来次第)お便りします。 えらそうなことを長々とすみませんでした。 舟橋 健雄(Takeo Funahashi)      神戸大学国際文化学部2回生 E-mail address: funaken@icluna.kobe-u.ac.jp WWW: url http://ccs.cla.kobe-u.ac.jp/Asia/93/Funaken/ *現在は、大学のComputer Room に寝泊まりしています。  Tel: 030-09-51379(携帯)   Ext: 6057