2013 年度の講義と試験をふりかえってのコメント

試験もおわったいま,反省の時期になっている. 昨年と同様に,シラバスの一部として入力した 「授業を振り返ってのコメント」 をここにも採録する. ただし,字数制限のためシラバスからは最初の段落ははずしている.

昨年度は最初だったため教科書を指定したが,予定していたほどはそれに依存しなかったこと,今年度はさらに依存度がさがることを想定して,教科書の指定をはずした.より独自の内容をふやそうとしたが十分な時間がかけられず,講義の内容は昨年度にちかいものになった.

昨年と同様に,通常のネットワークの講義よりは「層」にとらわれないようにし,とくにイーサネットにおけるスイッチングを IP ルーティングと等価にあつかう (ネットワーク層の機能とみなす) ようにした.しかし,従来のあつかいではイーサネットの機能はすべてリンク層に属するものとされているので,とくにそれにしたがってすでにネットワークを学習しているひとには混乱をまねいたようだ.来年度はそれを考慮して,イーサネットにおけるリンク層とネットワーク層との関係をもっとはっきりあつかうようにしたいとおもう.

層にとらわれないということはネットワークを層ごとに切ってそのなかだけみるのでなく,イーサネットから IP, TCP, HTTP などまで全体を一度に把握できるようにすることを目標とし,講義でもそこをすくなくとも 2 回は説明したが,試験の結果をみるかぎりは失敗におわったようだ.学生には現在の常識的なネットワーク像にしばられないことをのぞむとともに,来年度は講義でもっとうまく説明できるようにすることをめざしたい.

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